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interview with Mitsuru Tabata

interview with Mitsuru Tabata

アウトサイダーの履歴書――田畑満

大久保潤    photos by Yasuhiro Ohara   Oct 20,2010 UP

■いまレギュラーでやってるバンドがたくさんありますけど、それぞれ簡単に紹介していただけますか。まずは20GUILDERS。

田畑:これはスズキジュンゾくんとやってる歌もののデュオで、エレキギター弾き語りです。ギューンカセットからアルバムが11月に発売になります。いっしょには曲作らないんですよ。それぞれの作品で、コーラス入れる程度だったんですけど、最近やっと形になってきたかなと。前は本当に勝手にやってるっていうか、各自の曲をやるだけだったので。


タバタミツル
ルシファー

map / Compare Notes Records

Amazon

■じゃあここでアルバムが出るっていうのはタイミングとしてはいいですね。20ギルダーズで最近よくやってる、高校のときに初めて作ったって曲がありますよね。名曲だと思うんですけど。

田畑:中学のときですね。あれはアルバムに入りますよ。"ストロベリー・キッス"(笑)。歌詞書いたのはこの前ですけど。30年間ずっとハナモゲラで。最近やっと日本語で歌うようになって。こないだ山本(精一)さんたちのグレイトフル・デッドのトリビュート・ライヴっていうのが大阪であって、練習で入ったときに「お前よく歌詞覚えられるな」って言われて「いやハナモゲラですよ」「うそ!」って。30年間ハナモゲラだって言ったらビックリしてました、それもすごいなって(笑)。ハナモゲラでも良かったんやけど、レコーディングしたらそれはマズいんちゃうかなと思って(笑)。

■アシッド・マザーズ・テンプルは、ベーシストとしてはあれが最初のバンドになるんですか?

田畑:そうです。実はベースやってたバンドもあるんですけど、本格的には。

■あれはどういう経緯で参加することになったんですか。

田畑:どうやったかな。アシッド・マザーズ・テンプルっていうのはもともと河端一を中心にしたいろんなメンバーの集団であって、それが途中からメルティング・パライソ・UFO(Melting Paraiso UFO)っていうひとつのバンドっぽくなってきたんです。それである時期からまた元の形に帰ろうみたなことで、もうひとつバンドを作るっていう時に「ベースでやらん?」って。同じアシッド・マザーズ・テンプルって名前の下にいろいろ違う名前がつくっていう形で、僕が入ったのはアシッド・マザーズ・テンプル アンド・ザ・コズミック・インフェルノ。

■スタート当時といまではだいぶ感じが変わってると思うんですが。

田畑:変わってますね、最初はもっとワン・グルーヴ一発でハードにやる感じだったんですけど、いちばん大きいのはツインドラムの片方が変わったんですよ。最初はサバート・ブレイズ(SUBVERT BLAZE)の岡野くんと、志村浩二(みみのこと他)さんだった。岡野くんに代わってピカ(あふりらんぽ)が入ってイメージが変わってきましたね。

■たしかに、ピカチュウさんの色はかなりありますね。何か大らかな感じがするようになった。いまのレニングラードはいつ頃から今のメンバーになったんですか?

田畑:2004年くらいかな。これがいちばん活動がマイペースで、こうしなきゃいけないみたいなのは全然なくて、ライヴを楽しんでやってる感じですよね。

■最近はレニングラードのことを「ジャム・バンド」って言ってますよね。それは昔から感覚としてはそういうものだったけど、当時はそういう言葉がなかったって感じですか?

田畑:そうですね。一般的なジャム・バンドよりはもうちょっと曲があるとは思いますけど。でもそれやったらフィッシュもそうやし、僕らもロック系のジャム・バンドって感じですね。最近はサックスで狂うクルーのアックンが入って。

■よりジャム・バンドっぽくなったというか。

田畑:ええ。

■ベースを弾いてるバンドだと、最近はグリーン・フレイムス(GREEN FLAMES)がありますね。

田畑:それはほんとについ最近ですね。ハイ・ライズのギターの成田宗弘さんと。ドラムは最初はナツメン(NATSUMEN)の山本達久くんだったんですけど。それがもともとハイ・ライズにいた氏家さんに変わりまして、活動中。

■アマゾン・サリヴァはヒデさんがニューヨークから帰ってきて結成したわけですか。

田畑:高校生の頃から知ってるんですけどね、ヒデさんのことは。それでいつの間にかニューヨークに行ったって聞いてて。それで忘れてたんですけどゼニゲバでオルタナティヴ・テンタクルス〉のツアーを回ってたら、ATの次のリリースはこれだって、あの道頓堀のジャケットのやつで。それで「あれ、これって?」と思って裏見たら写真にヒデさんがおるし(笑)。それでイギリスで対バンしたんですよ。イギリスのツアーは全部ウルトラビデといっしょで、アリス・ドーナッツ(ALICE DONUTS)と3バンドで。そのときに久々に会って、またしばらく音信不通になってて。それで帰ってきてるでって話は聞いてたんですけど、東京でウルトラビデの何周年ってことで、オリジナル・ウルトラビデのライヴがモストとかと対バンで、クアトロでやったのかな。そのときに「うち泊まりや」って言ったら泊まりに来たんです。それでいきなりその次の日にイギー・ポップのトリビュート・ライヴみたいなので「ベースで弾き語りしよう思うんやけどいっしょにやらへん?」って言われて、そのままリズムボックス入れてやって。大阪のライヴは対バンがズイノシン(Zuinosin)で、「若くてええのおるやん」ってことで「いっしょにやらへん?」って現ボガルタ(BOGULTA)のナニくんを誘った。

■じゃあ結構なりゆきで。

田畑:この前ようやく『AMAZON PUNCH』ってアルバムが出まして。

■それまで出してたCD-Rってライヴと全然感じが違いましたよね。

田畑:CD-Rは、物販がないとツアーしてもギャラが......っていう。新人バンドなんで(笑)。いつの間にかたくさん出してますけど、3枚目くらいまで1曲も3人揃ってやってない。

■ライヴでヒデさんが「ナニくんの生ドラムを録るのが夢だったんです!」って言ってましたよね。やっぱり基本的にはヒデさんが中心のバンドなんですか。

田畑:全員ヴォーカルは取ってますけど、まあリーダーはヒデさんってことですね。みんな自分のバンドもいろいろあるし、住んでるところもバラバラだから。大阪と京都と東京で、もうツアー・バンドですね。全然新曲が増えない(笑)。もう5年くらい同じ曲やってますね。やらなくなった曲をまた戻したりしてるだけで、ずーっといっしょ。

■青春18切符でツアーをするんですよね。

田畑:してますね(笑)、このバンドだけですよ。

■あれはヒデさんが言い出したんですか。

田畑:まあそうなんですけど、こないだも疲れたとか言ってサウナに行ってマッサージ受けてるんですよ。その金を回して新幹線乗ったほうがええんちゃうかって言われて、そういえばそうやなって(笑)。18切符の時期しかツアーしてないです。

■『AMAZON PUNCH』はたしか高知のレーベルからのリリースですよね。

田畑:高知のカオティック・ノイズっていうところから。

■ライヴ・ハウスなんでしたっけ。

田畑:いや、レコード屋ですね。インストアライヴをやってるんですよ。レコード屋の棚を片付けてライヴをやってる。だから週末しかライヴはやってなくて普段はレコード屋。すごくいいレコード屋ですよ、パンク中心で。

■あとPagtasはちょうどアルバムが出たところですね(『poi』)。

田畑:〈ペダル・レコード〉から。

■昔からやってるバンドというかユニットですよね。

田畑:基本的には坂田律子さんがひとりでやることもあるんですけど、バンド編成でやるときには僕がベースで、NATSUMENの山本達久くんがドラム。それでレコーディングはゆらゆら帝国のエンジニアの中村宗一郎さんが録音してくれました。〈ペダル・レコード〉って中村さんのレーベルなんで。

■Pagtasではサポートメンバーみたいな感じなんですかね。

田畑:そうですね、メンバーの都合が悪いときもライヴを断るんじゃなくて坂田さんがひとりでやったりするから。いちばん難しいんですよ、曲が。

■独特ですもんね。もともとひとりでやるのが前提で作った曲にメンバーが合わせていく形だからなんですかね。

田畑:拍子とかがクルクル変わるんです、感覚でやってるから。難しいんですよ。

■あとWabo-Chaoは。

田畑:それはMandogの宮下敬一くん(ギター)と前にゼニゲバのドラムをやってた藤掛正隆くんの三人で。これは即興ですね。歌ったりもしますけど。活動もそんなに頻繁ではないですけど、今度ダモ鈴木さんがまた来るのでそのときにやります。

■あとデュエル(DUEL)っていうのがありますね。

田畑:ああ、あれはギターのケリー・チュルコっていう、オジー・オズボーンのプロデューサーのケヴィン・チュルコの弟なんです。あとASTRO(元C.C.C.C.の長谷川洋、エレクトロニクス)さんとヒグチケイコ(ヴォイス)さんで、これはインダストリアル・ノイズですね。新しく組んだバンドなので、これからです。

文:大久保潤(2010年10月20日)

Profile

大久保潤大久保潤/Jun Okubo
1975年東京生まれ。書籍編集者として菊地成孔・大谷能生『東京大学のアルバート・アイラー』、佐々木敦『「批評」とは何か』、『アメリカン・ハードコア』『ブラック・メタルの血塗られた歴史』、ミック・ファレン『アナキストに煙草を』などを担当。ポストパンクバンド「大甲子園」、即興ドゥームロックバンド「Filth」、即興ハードロックバンド「Filth Iconoclast 666」等のギター。
ブログ:http://www.noiznoiznoiz.com

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