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HYPERDUB EPISODE 1

HYPERDUB EPISODE 1

featuring KODE9 | KING MIDAS SOUND | DVA | HYPE WILLIAMS(Dean Blunt and Inga Copeland)

@代官山UNIT

2012 Jun 8

野田 努   Jun 11,2012 UP
E王

 会場に到着したのは11時半。ハイプ・ウィリアムスは12時からはじまるという。クラブの入口やロビーでは、素晴らしいことに、ビートインクのスタッフが自主的に風営法改訂の署名活動をしている(自筆でないと効力がないことをまだ知らない人も多いので、郵送が面倒なら、こういう場で署名するのが良いですよ)。入口でくばっていた先着数百名枚のプレゼントCDも合っという間になくなったほど客足は早い! 僕の予想では、やはり、ファンはハイプ・ウィリアムスがどんなものなのか見たかったのだろう。

 12時になってライヴ・ステージの扉が開くと、ほんの10分ほどでフロアは埋まった。すでに妖しいテクノ・ループがこだましている。ステージには異常なほどスモークがたかれ、前後不覚でメンバーの姿は見えない。白い煙のなかを強烈なライトが四方から点滅する。ループは重なり、途中で声がミックスされる。男女の声だから連中がマイクを握っているのだろうか......。いつの間にかライヴがはじまっていた(会場には三毛猫ホームレスのモチロン君もいましたね)。
 ハンパじゃない量のスモークと網膜を容赦なく攻撃するライトのなか、ただ呆然と立ち尽くしているオーディエンスに向けて、脳を揺さぶるようなループ、そしてナレーション、そして歌、そして身体を震わせる超低音、後半からけたたましくなりはじめるドラミング。
 かれこれ何十年もライヴを見てきているけれど、今回のハイプ・ウィリアムスほどすさまじい「トリップ・サウンド」を経験したことは記憶にない。強いて近いニュアンスのライヴを言うならヘア・スタイリスティックスだろうか......、が、しかし、ハイプ・ウィリアムスは異次元からぶっ飛んできたように、あまりにもドラッギーで、言葉が出ないほど陶酔的なのである。ラジカルなまでにドリーミーなのだ。サイケデリックなのだ。誰もその場から離れなかった、離れられなかった......。
 しかし......もし、ライヴ開始から40分後ぐらいに、まったくなーんにも知らずに、このトリップ・ミュージックが響くど真んなかに入ってきてしまったら、そうとうショックを受けるだろう。ここはどこ? 何が起きたの? みんなおかしくなってしまったの? ......そう、みんなおかしくなってしまった。
 この壮絶なライヴで僕は充分だった。この続きは竹内正太郎のレポートに譲ろう。

野田 努