「Nothing」と一致するもの

Sleaford Mods - ele-king

 最新作『Spare Ribs』がUKチャートの4位を獲得したスリーフォード・モッズ(アナログ盤のチャートでは1位)。そのことからも彼らの人気っぷりがうかがえるが……そう、イギリスでは『ガーディアン』がジェイソンに「好きなTV番組は?」「好きな小説は?」「好きな食べ物は?」と尋ねる記事まで出るくらいのスターなのだ。他のメディアでも彼らは大人気である。
 さて、アルバムから3本目となるMVが発売日の少しまえに公開されていたのを報じそびれていたので、紹介します。曲は “Nudge It”。レーベルメイトにあたるメルボルンのバンド、アミル・アンド・ザ・スニッファーズのヴォーカリスト、エイミー・テイラーが客演している。

 この曲で歌われているのは階級制度にたいする不満と、もうひとつ、労働者階級のことをわかったつもりになって語る、労働者階級じゃないひとたちへのフラストレイションだ。「想像してみてくれ。自分に限られたオプションしか残されていなくて、今週どうやってやり切るかもわからない。住みたくもないジメジメしたアパートの窓から外を見ると、気取った奴らが写真撮影してるんだ。“クールな建物じゃん。俺らは君らの痛みがわかるよ” ってね」と、ジェイソン・ウィリアムソンはコメントしている。
 スリーフォード・モッズは、リアルだ。

最新作『Spare Ribs』から新曲「Nudge It」MV公開!

スリーフォード・モッズの最新アルバム『Spare Ribs』は、2021年1月15日(金)世界同時リリース。日本流通盤CDには解説書が封入される。アナログ盤は、通常のブラック・ヴァイナルに加え、数量限定クリア・グリーン・ヴァイナルが同時発売。各店にて予約受付中。

label: BEAT RECORDS / ROUGH TRADE
artist: Sleaford Mods
title: Spare Ribs
release date: 2021/01/15 FRI ON SALE

国内使用盤CD
 RT0197CDJP ¥2,000+税
CD 輸入盤
 RT0197CD ¥1,900+tax
LP 限定盤
 RT0197LPE (Clear Green Vinyl) ¥2,600+tax
LP 輸入盤
 RT0197LP ¥2,600+tax

BEATINK.COM:
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=11535

Bicep - ele-king

 こいつはめでたい。先日リリースされたバイセップのニュー・アルバム『Isles』が、なんと、UKチャートの2位にランクインしている。そう、彼らはUKでは1万人規模の公演を即完させるビッグなグループなのだ。

 そのバイセップの新作が「島」をテーマにしているところは興味深い。タイトルの「島々」とは、彼らの故郷たるアイルランド島と、現在拠点を置くグレイトブリテン島を指しており、そこには複雑な感情が込められている。ベルファスト生まれのデュオにとってイングランドはべつの島であり、べつの国なのだ。
 かつて地元にシャインというクラブがあったこと、そこでロラン・ガルニエがDJをしたこと、同郷の先輩デヴィッド・ホルムズがシュガー・スウィートというクラブをやっていたこと──それらが彼らにとっていかに大きなことだったか、ふたりは「アイリッシュ・タイムズ」紙に語っている。緊迫した宗教問題を背景に持つ北アイルランドにおいて、特定のコミュニティに属さないクラブという場へ足を運ぶことは、ある種の解放でもあったと。
 また同紙で彼らは現在のコロナ禍についても、じぶんたちが2009年の金融危機のときに出てきたことを振り返りながら語っている。いわく、アーティストは互いに助けあい、互いに親切であらねばならない、と。この、クラブが満足に役割を果たせない時代において、バイセップのダンス・ミュージックがチャートの上位に食いこんだことは、とても大きな意味をはらんでいるだろう。

 2月26日にはオンラインでのライヴ配信が予定されている。下記よりチェック。

UKチャート初登場2位獲得!
ディスクロージャーに続く新世代UKダンス・アクトの大器、
バイセップの最新作『Isles』は現在発売中!
2月26日には貴重なオンライン・ライブ配信も開催!

UKダンス・ミュージックの新たな大器、ここに登場 - ele-king

近未来的な音色は我々の耳と脳を揺さぶるだろう - MUSIC MAGAZINE

次代のスタジアム級ダンス・アクトがルーツを見つめ表現力を格段に向上 - bounce

UKガラージからIDMまで内包、多様に広がるダンス音楽 - Pen

ブログからスタジアムへ──フリー・シェア時代のバイセップ成功物語 - Mikiki

逆境に立ち向かうためのダンス・ミュージック - Mikiki

北アイルランドのベルファスト出身でロンドンを拠点に活動するマット・マクブライアーとアンディ・ファーガソンから成るユニット、バイセップ。UKで1万人規模の公演を即完させる人気を誇る、今最も注目を集める彼らの最新作『Isles』がUKチャート初登場2位を獲得! 伝説のブログ "FeelMyBicep" から始まった彼らのキャリアだが、今やディスクロージャーに続く、新世代UKダンス・アクトの中心であり、名実ともにアンダーワールドやケミカル・ブラザーズといったスタジアム級のアーティストにも肩を並べるであろうトップ・アーティストとして世に認められる形となった。

Bicep - Isles
https://bicep.lnk.to/isles

本日より、代官山 蔦屋書店にてバイセップとブラック・カントリー・ニュー・ロード(Black Country, New Road)のアルバムリリースを記念し、〈Ninja Tune〉コーナーが登場! 両作品の新作展示に加えて、今週末からは〈Ninja Tune〉のレーベルグッズが店頭に並ぶ予定となっている。

期間:2月1日~2月18日
https://store.tsite.jp/daikanyama/

また、彼らは2回目となるオンライン・ライブ配信、"Bicep Global Livestream”を日本時間の2月26日19:30より公開する予定となっている。配信では過去作に収録されている曲のリメイク版や、最新作『Isles』に収録された楽曲のエクステンデッド・バージョンなどが披露される予定。前回同様、スクエアプッシャーのアートワークやビデオを手がける Black Box Echo によるビジュアルを楽しむこともできる。

日時:2月26日(金) 19:30~ (日本時間)
チケット:https://bit.ly/35C5WIn

更に、リリースを記念して現在彼らのアートワークからのインスピレーションを得た "Isle Album Filter" がインスタグラムで公開中!
https://www.instagram.com/ar/1259988877720444/

2年に及ぶ制作期間を費やした『Isles』は、2017年のデビュー・アルバム『Bicep』から表現力を発展させ、さらにベルファストで過ごした若き日から10年前にロンドンに移るまでの間に彼ら自身の人生と音楽活動に影響を与えてきたサウンド、経験、感動をより深く追求しており、その期間に彼らが触れてきた音楽の幅広さが、アルバムの極めて多彩な音を形成している。ふたりとも、ヒンディー語の歌声が遠くの建物の屋上から聞こえてくることや、ブルガリア語の合唱曲の断片が通りすがりの車から耳に届いてくることや、ケバブ屋で流れるトルコのポップ・ソングの曲名がわかるかもしれないとわずかに期待しながら Shazam を起動することが楽しかったと述べる。一方で、故郷を離れて過ごす時間は、自分たちが島を渡り今の場所にたどりついたことについて、より深く考える機会にもなったという。

待望の最新作『Isles』は発売中! 国内盤CD、輸入盤CD/LP、カセットテープ、デジタルで発売され、国内盤CDには解説が封入、ボーナストラックが収録される。また、輸入盤LPは通常のブラックに加えて、限定のピクチャー盤、さらには国内盤CDと同内容のボーナストラックが収録された3枚組のデラックス盤が発売されている。

label: Ninja Tune / Beat Records
artist: Bicep
title: Isles
release: 2021/01/22

国内盤CD、輸入盤CD、輸入盤LP(ブラック)、限定盤LP(ピクチャー盤)、カセットテープ商品ページ:
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=11475

3枚組デラックス盤商品ページ:
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=11477

tracklist:
01. Atlas
02. Cazenove
03. Apricots
04. Saku (feat. Clara La San)
05. Lido
06. X (feat. Clara La San)
07. Rever (feat. Julia Kent)
08. Sundial
09. Fir
10. Hawk (feat. machìna)
11. Light (Bonus Track)
12. Siena (Bonus Track)
13. Meli (I) [Bonus Track]

R.I.P. Sophie - ele-king

野田努

 スコットランド出身のエレクトロニック・ミュージッシャン/DJのソフィー(Sophie Xeon)が2021年1月30日、事故によって亡くなった。アテネの自宅で満月を見るため手すりに登った際、バルコニーから滑り落ちたという。没年34歳。なんということか。
 ソフィーの並外れた才能はひと言で言い表すことができるだろう。オウテカと〈PCミュージック〉の溝を埋めることができるおそらく唯一の存在だったと。トランス・ジェンダーの彼女は10年代におけるクイア・エレクトロニカ(アルカないしはロティックなど)を代表するひとりでもあったが、同時にヴェイパーウェイヴと並走していた、“楽器としてのPC” を使う世代によるエレクトロニック・ポップ・ダンス・ミュージックにおけるもっとも前衛的なアーティストでもあった。
 アンダーグラウンドにおける彼女の最初の名声は、グラスゴーのダンス・レーベル〈Numbers〉のシングルから来ている。「Bipp」は東京でも話題になったEPで、この過剰な人工的音響、甲高い女性ヴォーカル、遊び心たっぷりのべたべたにキャッチーすぎるメロディのレイヴ・ポップ・ソングは、当時はダブステップ以降のハウスやテクノに力を入れていた同レーベルのなかでは言うまでもなく浮きまくっていた。また、もうひとつ初期の代表曲 “Lemonade” にいたっては、もう、狂った機械によるポップスの再利用ないしは早送りしたR&Bによるダンス・ミュージックと言えばいいのか、ポップスの楽しい解体と言えばいいのか……、後に彼女はアヴァン・ポップと括られもするが、レイヴからラップ/R&Bを吸収した〈PCミュージック〉世代によるキャンプ趣味の入ったバブルガム・ポップのもっとも急進的な展開であったことはたしかだった(聴き方によってはエイフェックス・ツイン風にも聴ける)。その最初の成果はシングルを集めた彼女の最初のアルバム『Product(製品)』(2015)となっている。
 続く2018年の『Oil Of Every Pearl's Un-Insides』はポップと電子音楽の実験がみごとに交流する娯楽性豊かなエレクトロニカ・ポップ作品で、彼女の世界的な評価をものにした正式なデビュー・アルバムだが、そのなかの代表曲のひとつにマドンナの(80年代半ばのリリース時は伝統主義的な男から批判された曲) “マテリアル・ガール” のリフを使った “Immaterial” があるように、彼女の音楽には男性中心社会への批評も含まれていたのだと思う。とはいえJポップにもアプローチしたのは、それが一概にフェミニンな文化とは思えない日本人としては複雑な思いも正直あるけれど、土台を持たない根無し草なところはソフィー作品と共通するのかも……、いや、彼女にはダンス/レイヴ・カルチャーがある。
 だとしても、そのイマジネーションはひとつのスタイル、ひとつのカテゴリーに収まるようなものでもなかった。10年代の若く新しい感性を象徴する存在だったし、まさにこれからが期待されていた人だけに、本当に残念でならない。

小林拓音

 追悼の声が鳴りやまない。最初に訃報を伝えたのは〈PAN〉だった。以降リーフルニスガイカアルカジミー・エドガーといった彼女とコラボ経験のあるアーティストはもちろん、批評家サイモン・レイノルズが「コンセプトロニカ」というくくりで彼女と並べて論じたホーリー・ハーンダンチーノ・アモービリー・ギャンブル、さらにはRP・ブーマイク・パラディナスフライング・ロータスハドソン・モホークニコラス・ジャーズリザ・ブラック・ドッグジェイリンイグルーゴーストエンジェル・ホパテンまで、数え切れないほどの音楽家たちがそれぞれの想いを吐露している。これほどアンダーグラウンドから愛されたポップ・スターはそうそういないのではないだろうか。
 そう、彼女はスターだった。ソフィーの音楽が持つキャッチーさは多くの大物たちをも惹きつけ、2013年の “BIPP” や翌年の “Lemonade” のヒット以降、彼女はマドンナやチャーリー・XCX、カシミア・キャットやヴィンス・ステイプルズといったメインストリーム陣営のプロデュースを手がけていくことになる。対象はJポップにまで及び、きゃりーぱみゅぱみゅのために曲をつくったりもしていたらしい(未発表)。それら大きめの仕事のなかでとくに印象に残っているのは、安室奈美恵&初音ミクの “B Who I Want 2 B” だ。擬似デュエットのために空間を調整しながら、ピキピキとバッシュのようなエフェクトで疾走感を演出していくさまは、いま聴いても唸らされる。
 このころまでのソフィーはまだ素性を明らかにしていない。匿名的ないし記号的なスタンスで活動していた彼女は2017年の “It's Okay To Cry” で初めて自身がトランス女性であることを公表。そのセクシュアリティは2018年のファースト・アルバム『Oil Of Every Pearl's Un-Insides』において全面展開されることになる。
 以前この作品のレヴューを書いたときは、テーマよりもサウンドのほうに引っぱられていた。トレードマークだった「バブルガム・ベース」の衣装を脱ぎ捨てアヴァンギャルドなテクノ~エレクトロニカの手法をふんだんに導入、モノマネに陥らぬよう独自に改造を施しながら、しかしポップな部分も大いに残存させた『Oil Of~』が、彼女のベストな作品であるという認識はいまでも変わらない。その圧倒的な音の強度は今日でも他の追随を許さない。
 ただ、あらためて聴きなおしてみて、このアルバムが持つコンセプトにももっと注目すべきだったと反省している。タイトルからして意味深だ。「すべての真珠の内側じゃない部分(=外側)の油」とは、いったいなんなのか? ひとはたいてい、見た目ではなく内面を重視すると、口ではそう言う。けれども外の油こそ、真珠を輝かせるものなのではないか──そんなメッセージとしても受けとれる。スコットランドはとくに保守的だとも聞くが、内と外とで異なる性を生きねばならなかった彼女にとってそれは、非常に切実な問題だったにちがいない。
 サード・シングルとなった “Faceshopping” では、「わたしの顔はショップの正面/わたしの顔は実店舗の正面玄関/わたしのお店はじぶんが向きあう顔/じぶんの顔を買うとき、わたしは本気」と、謎めいたことば遊びをとおして、アイデンティティの問題と消費社会の問題が同時に喚起される。この曲のMVではNYのドラァグ文化から影響を受けた目のくらむような光の点滅が多用され、型にはめられた彼女の顔が粉砕される。この、ことばと映像(=油)が共犯して音(=真珠)の射程を広げるありさまは、総合芸術的な試みとも言えるだろう。
 このようにサウンドの冒険とセクシュアリティの表出、深いコンセプトを一緒くたにして、メインストリームめがけてぶん投げたこと。それが『Oil Of~』の要であり、ソフィーの独創性なわけだけど、もうひとつ忘れてはならないポイントがある。随所で顔を覗かせる、レイヴ・カルチャーの断片だ。
 翌年リリースされた同作のセルフ・リミックス盤もぜひ聴いてみてほしい。ことばは相対的に後景へと退き、フロアを意識した機能的なビートが導入され、さまざまな電子音が縦横無尽に空間をかけめぐっていく。ミックスCDのごときシームレスな展開も含め、これは、『Oil Of~』がそのテーマを展開するために縮減させていた、ダンス・カルチャーにたいする敬意の表明だろう。ここには総合芸術としてのコンセプトロニカから切り落とされる、躍動と快楽がある。彼女の敬愛するオウテカがどれほど尖鋭的な試みを為そうとも、けっしてダンスから離れようとはしないのとおなじだ。
 たしかに、オウテカとの奇妙な巡りあわせに想いを馳せるといたたまれない気持ちになってくる。つい先日、長い長いときを経てようやく念願のリミックスがリリースされたばかりだったのだから。生前に完成型を聴けたことがせめてもの救いかもしれない……と思う一方で、しかしヒーローからの贈り物を受けとった直後に、月を眺めようとして落下死するというのは、物語としてあまりにできすぎではないだろうか。

Cabaret Voltaire - ele-king

 未曾有の事態のなかでまずはサウンドとして強度のある、しっかりした音楽を生み出すこと、それはやはりそれなりに人生経験を積んだ者だからこそ為しえることなのかもしれない、と昨年、26年ぶりに放たれたキャブスのアルバム『Shadow Of Fear』を聴いて思った。じっさいリチャード・H・カークは下記のように、制作はコロナ禍によってさほど影響を受けなかった、と語っている。
 そのすばらしい快作につづいて、EP「Shadow Of Funk」が2月26日にリリースされる。さらに、3月26日と4月23日には2枚のドローン作品が控えているというのだから精力的だ。いずれも『Shadow Of Fear』と関連する作品だという。大ヴェテラン、リチャード・H・カークは止まらない。

Loota - ele-king

 2015年。韓国のラッパー、キース・エイプの “It G Ma” にフィーチャーされ、翌年にはフランク・オーシャン『Blonde』に参加、近年は Tohji とのコラボもおこなうなど、着々とその存在を知らしめてきた埼玉出身のラッパー Loota が2年ぶりの新作シングル「Sheep / Melting Ice」を発表している。耳に残るフロウとパリのプロデューサー、サム・ティバによるトラックとが描き出す、寂しげな風景に注目だ。

Loota による2年ぶりの新譜「Sheep / Melting Ice」がリリース。プロデュースは Sam Tiba、MVは Mall Boyz の Yaona Sui が担当。

盟友 KOHH らと参加した “It G Ma” で世界に轟かせ、Frank Ocean 『Blonde』の制作に参加するなどグローバルな活躍で注目され続けているラッパー、Loota。近年では Sebastian、Surkin といったヨーロッパ圏のプロデューサーとの協業や、Tohji ら若手アーティストとのコラボレーションなど、さらにその活動の幅を広げ続けている。

本作は、2019年2月に 2nd album 『Gradation』のリリースから2年ぶりとなるスプリット・シングル。プロデューサーとして両曲に Sam Tiba を起用し、独自のフローと内省的なリリックが冬に合う印象的なリリースとなった。

リリースと共に公開される “Melting Ice” MVは Mall Boyz の Yaona Sui が、アートワークはスイスのデザインチーム ARMES を率いる Philippe Cuendet が担当しており、曲の持つ寂しさや肌寒い情景を見事にビジュアルに落とし込んでいる。

これまでも静かに、しかし確かな作品を発表し続けてきた Loota。国境と世代を超えたそのクリエイティビティが遺憾無く発揮されている今作を、耳や目の肥えたリスナーは是非一度聞いてみて欲しい。

“Melting Ice” MV
https://youtu.be/epI4kW8e6kI

各種配信サービスにてリリース
https://linkco.re/gBQUfc0A

◆商品情報
アーティスト:Loota
タイトル:Sheep / Melting Ice
リリース日:2021年1月29日

◆About Loota

Loota

盟友 KOHH らと参加した “It G Ma” で世界に轟かせ、Frank Ocean 『Blonde』の制作に参加するなどグローバルな活躍で注目され続けているラッパー。

近年では Sebastian、Surkin といったヨーロッパ圏のプロデューサーとの協業や、Tohji ら若手アーティストとのコラボレーションなど、さらにその活動の幅を広げ続けている。

Instagram:https://www.instagram.com/supadupaloo/
Twitter:https://twitter.com/_Loota_
Youtube:https://www.youtube.com/channel/UCv5ca0LVoMsLSs1MQjJEb_A

Allen Ginsberg's The Fall of America - ele-king

 公民権運動にヴェトナム戦争にと、激動の時代に詩人アレン・ギンズバーグが全米を旅してものした詩集、『アメリカの没落』(1973年発表)の50周年記念プロジェクトが始動している。
 同詩集をミュージシャンたちが独自に解釈する──というのがこのプロジェクトの主旨で、名うての音楽家たちが集結したコンピがデジタルで2月5日に、フィジカルでは6月4日に発売されるのだけれど、なんとそこに坂本慎太郎が参加しているのだ。
 しかも驚くなかれ、同コンピにはヨ・ラ・テンゴサーストン・ムーア&リー・ラナルド、アンジェリーク・キジョーにハウィー・B、ディヴェンドラ・バンハートなどなど、そうそうたる顔ぶれが並んでいる。テーマ的にもまさにいまのアメリカにふさわしい(というと語弊があるけど)きわめて今日的なものだし、これは聴いておきたい1枚ですね。詳細は下記を。

Teno Afrika - ele-king

 近年話題を集める南アフリカ産ハウス・ミュージックのアマピアノ。その新たな才能、21歳のテノ・アフリカが初のアルバムをリリース、日本盤が3月19日に発売されることとなった。独特の雰囲気を醸しながらも、哀愁漂うメロディが小気味良いリズムと溶け合い、非常に聴きやすい1作に仕上がっています。ぜひチェックを。

いま世界を席巻する “アマピアーノ” の最終兵器
しなやかに跳ねるビート、アフリカンなメロディーのシンセ
新しくも癖になる新感覚ビートサウンド

南アフリカで生まれたエレクトロニック・ミュージックの新たなムーブメント “アマピアーノ”。ここ5年間でアンダーグランドから全国的なメインストリームへと進化してきたサウンドの流れに加わった21歳の Lutendo Raduvha によるプロジェクト Teno Afrika。穏やかなドラム、ベース、パーカッションの上にオルガンのソロが響き渡り “アマピアーノ” を初めて聴くリスナーにも入りやすい洗練された作品となっている。今回は DJ Sumbody と Cassper Nyovest のコラボレーションや、Focalistic のリリカルなドリブルから “プレトリアのマラドーナ” と呼ばれるようになった Kwaito の影響を受けたアマピアーノをフィーチャー。ディ・バカルディの特徴であるオフテンポに近いストライドの楽曲など多岐にわたる才能を見せる。

アーティスト:Teno Afrika
アーティストフリガナ:テノ・アフリカ
タイトル:Amapiano Selections
タイトルフリガナ:アマピアーノ・セレクションズ
発売日:2021年3月19日
フォーマット :国内CD/輸入LP
レーベル名:Awesome Tapes From Africa
販売元:株式会社インパートメント
■国内流通盤CDのみボーナストラックのDLコード付き

オフィシャルHP
https://www.inpartmaint.com/site/31210/

Dance System & Mark Broom - ele-king

 これはおもしろい組み合わせのコラボだ。〈Night Slugs〉主宰者のエルヴィス(L-Vis 1990)が、テクノのヴェテラン、マーク・ブルームと手を組んでいる。両者によるシングル「Back To Business EP」は “Never Ever” と “Back To Business” の2曲を収録、いずれもハードめのダンス・トラックに仕上がっている。
 マーク・ブルームは、古くからベイビー・フォードや現プラッドのエド&アンディと交流し、〈GPR〉からシングルもリリース、プラッドのふたりとはリピート(Repeat)としても活動していた。
 なお今回のコラボは、昨年エルヴィスが同じくダンス・システム名義で発表した、ハドソン・モホークハーバートなどとの共作曲オンリーのカセット『Where's The Party At?』の延長線上にある。試聴はこちらから。

Dance System がテクノ・シーンのレジェンド Mark Broom とのコラボレーションEPを自身のレーベル〈System Records〉からリリース!

Dance System aka L-Vis 1990 がイギリスのテクノ・シーンのレジェンド Mark Broom とのコラボレーションEP「Back To Business EP」を自身のレーベル〈System Records〉からリリースした。
本EPは昨年11月にリリースされた全曲コラボレーション曲のミックステープ『Where’s The Party At?』に続く作品である。
前作の『Where’s The Party At?』は Hudson Mohawke、India Jordan、A-Trak、DJ Deeon、Sally C、Herbert、UNIIQU3 などのアーティストが参加し、ダンス・ミュージック・シーンで大いに好評を博した。イギリス BBC Radio1 のホストDJである Annie Mac 曰く「これは完璧な作品よ。唯一の問題点は、どのトラックを再生すれば良いのかわからないことぐらいね」。また、FACT Magazine では「これこそ正に本物のパーティーミュージックだ」と評された。
〈System Records〉の「ダンス・ミュージックは常に楽しいものであり、ジャンルの定義や冷笑への恐怖に縛られていない」という精神は、今回の Mark Broom と Dance System のコラボレーションEPにもよく反映されている。
今回のコラボレーションに際して Dance System は「Mark Broom は僕のヒーローだよ! 僕は彼と一緒にこのEPをリリースできることに非常に興奮しているんだ。“Never Ever” はディスコとテクノを魅力的にミックスした1曲、そして『Back to Business』はハードでダークなテクノファンクだ」。
それに応じるように Mark Broom は 「私は以前から Dance System の作品を支持しており、今回のコラボレーションで彼と一緒に仕事ができたことは本当に光栄なことだ。私たち2人の良い部分が上手く組み合わさり、ファンキーでヒップな曲を作れたと思う」と述べている。

アーティスト:Dance System & Mark Broom
タイトル:Back To Business EP
レーベル:System Records
リリース日:2021年1月28日
配信URL: https://system.promo/business

01) Dance System & Mark Broom – Never Ever
02) Dance System & Mark Broom – Back To Business

R.I.P. Phil Asher - ele-king

 ロンドンの職人的なDJのひとり、フィル・アッシャーが去る1月21日に亡くなった。享年50歳という早すぎる死は心臓発作によるものだったが、近年はロンドンの喧騒から離れてパートナーと一緒に海辺の町のブライトンに移り住んでいて、そこで亡くなったそうだ。
 彼の死が発表されてからSNSにはカーク・ディジョージオ、ファビオ、アレクサンダー・ナット、マーク・ファリナ、ケリー・チャンドラーなどDJ仲間や音楽界から追悼のメッセージが寄せられた。アレクサンダー・ナットのツイートにあるフィルのポートレイトは、とあるレコード・ショップで腕組みしながらにこやかに笑っているものだ。イギリス人の父とスペイン人の母の間にロンドンで生まれたフィルは、もともと〈クアフ〉や〈ヴァイナル・ソルーション〉といったレコード・ショップの店員をしながらDJをやっていて、そこから一流プロデューサーの道を究めていった。そんな彼らしい写真だ(そもそも父親がレコード屋の店員だったから、親子2代に渡っての天職なのかもしれない)。彼がディーゴをはじめウェスト・ロンドンの面々と交流を深めていったのもレコード屋の店頭だし、その頃はカーク・ディジョージオやパトリック・フォージなどのDJ/プロデューサーもみなレコード屋で働いていた。私自身もかつてレコード屋で働いてDJをしていて、当時はフィルのレコードもよく扱っていたので、そんなところからフィルは他人とは思えなかったものだ(ちなみにその写真のレコ屋にはJディラからジェイムズ・ブラウン、タニア・マリアなどのレコードが飾ってあって、ダンス・ミュージック専門店だと思うのだが、なかなかいいチョイスである)。DJにとってレコード屋で働く利点は、より早くたくさんの音楽に接することができること。新譜メインの店なら最新の音を聴くことができるし、中古店なら世界中の珍しい音に出会うことができる。そうやってフィルは自分の耳を鍛えていったのだろう。

 フィルの名前が広く知られるようになったのは1990年代後半に勃興したウェスト・ロンドンのブロークンビーツ・ムーヴメントによってだが、それより少し前から彼はハウスDJ/プロデューサーとして自身の音楽性やプロダクションを確立していった。最初は自動車修理工をしていたが、音楽への情熱が捨てきれずにレコード・ショップ店員へ転職し、セカンド・サマー・オブ・ラブやレア・グルーヴ・ムーヴメントを通過した1980年代後半。ただ、その頃流行ったアシッド・ハウスやレイヴ方面に行くことはなく、周りに黒人の友だちが多かったこともあって、ハウスの源流であるガラージ・クラシックとか、ファンクにジャズ・ファンク、そうしたネタを使ったヒップホップにも傾倒していった。DJではハウスやテクノをプレイして、初期のシカゴ・ハウスやアンダーグラウンドなNYハウス、ニュージャージー・ハウス、それからちょうどロンドンでも広がってきたばかりのデトロイト・テクノが主なレパートリーだった。

 1990年代初頭にはコンピの編纂や音楽制作も開始して、いろいろ試行錯誤するなかでエンジニア/プロデューサーのルーク・マッカーシーと出会ってレストレス・ソウルというプロダクションを立ち上げる。このプロダクションはジャジーでソウルフル、そして四つ打ちにとらわれない幅広いリズム・アプローチを持つハイブリッドなディープ・ハウスを得意とし、当時で言えばUSのマスターズ・アット・ワークやブレイズ、ジョー・クラウゼルなどに対抗するものだった。
 それからアーロン・ロス、モダージ、マイク・パトゥーなどいろいろな仲間が加わる集団となっていったレストレス・ソウルだが、1990年代半ばのフィルはここを土台にベーシック・ソウル、エレクトリック・ソウル、バック・トゥ・アースなど様々な名義を使って作品をリリースするようになる。同時にいろいろなアーティストと組んでコラボをおこなうようになるが、その多くがウェスト・ロンドンを根城とする人たちで、またパトリック・フォージとやっていたパーティーの「インスピレーション・インフォメーション」がノッティング・ヒル・ゲイトのクラブだったりと、いつしかウェスト・ロンドンの中心人物となっていった。

 ブロークンビーツはこうした交流や情報交換の中から生まれたもので、フィルの土台にあるハウスやテクノ、ファンクやジャズ・ファンクなどとほかの人が持つ別の音楽的要素をブレンドし、そこから新たなビートを作り出すことからはじまっている。そのオリジネイターの一角がヒップホップやR&Bをバックボーンに持つIGカルチャーで、もう一角がフィルだったのである。
 1990年代後半から2000年代にかけ、ウェスト・ロンドンではもうひとつのプロデューサー集団のバグズ・イン・ジ・アティックがあり、ドラムンベースの世界からブロークンビーツ・シーンへ入ってきた4ヒーローのディーゴとマーク・マックはじめドムやGフォース、アシッド・ジャズ時代にヤング・ディサイプルズやガリアーノに関わってきたディーマス、レストレス・ソウルにも加わったモダージ、スイスから来たアレックス・アティアス、ニュージーランド出身のマーク・ド・クライヴ・ローなどが集まっていて、こうしたコアな輪のすぐ傍にもカーク・ディジョージオ、イアン・オブライエン、ジンプスター、トム・ミドルトン、マーク・プリチャードなど多士済々な面々が交友関係を広げていた。
 さらにウェスト・ロンドンにとどまらずに、フィラデルフィアのキング・ブリット、デトロイトのリクルース、ドイツのジャザノヴァ、フランスのDJジルベールといった具合に、世界中のアーティストがお互いに影響を受けたり、与えあっていた。2000年にはディーゴ、ディーマス、Gフォース、IGカルチャーと「Co-Op」というパーティーをソーホーのヴェルベット・ルームズではじめ(後にプラスティック・ピープルへと会場を変えている)、そこは一種のラボのような場となり、次々と新しいブロークンビーツを開拓していった。

 フィルは前述のベーシック・ソウル以外にも、フォーカス、フラッシュ、ウールフなどいろいろな名義を用いて作品リリースやリミックスをおこない、またレストレス・ソウル以外にもブラック&スパニッシュ、ミュージックラヴライフ、フュージュンなどさまざまなプロダクションに参加してきた。DJフレンドリーな12インチやリミックスがメインだったため、自身のアルバム・リリースはフォーカス名義での『スウィート・アンド・サワー』(2002年)のみだが、これにはバグズ・イン・ジ・アティックのカイディ・テイサン、マーク・ド・クライヴ・ロー、レストレス・ソウルのフェリックス・ホプキンス、マイク・パトゥー、ダ・ラータのクリス・フランク、ニュージーランド出身のネイサン・ヘインズなど、フィル周辺の仲間が一挙参加していて、ウェスト・ロンドンのファミリー・アルバムの一枚に位置付けられる。
 サウンドもディープ・ハウスの “マーヴィン・イズ・ワン” (自身の子供のために作った曲)や “ファインド・マイ・セルフ”、デトロイト・テクノ調の “ハル”、R&B系の “ハヴィング・ユア・ファン”、ダイメンツィオをカヴァーしたブラジリアン・フュージョンの “バンバ”、レゲエ~ダブを取り入れた “スペースシップ・ロケット” と幅広く、いろいろな音楽性を融合したブロークンビーツの在り方を示したものと言える。
 また、バー・サンバなどプロダクションに関わって成功を収めたグループやアーティストも少なくなく、そうした中でサックス&フルート奏者のネイサン・ヘインズによる『サウンド・トラヴェルズ』(2000年)は全面的にレストレス・ソウルが関わったアルバム。ネイサン・ヘインズがフロントに立つジャズ・アルバムだが、実質的にフィルとレストレス・ソウルによるコラボレーションで、ジャズとソウルとブロークンビーツが最良の形で融合した傑作である。同じくマイク・パトゥーも参加したリール・ピープルのアルバム『セカンド・ゲス』(2003年)にもフィルとヴァネッサ・フリーマンら周辺人脈が深く関わっていて、こちらもブロークンビーツとソウルやR&Bの架け橋となった金字塔である。

 ブロークンビーツ全盛期に比べてリリース量は少なくなったが、近年も地道にDJ活動は続けていて、ここのところはマイティ・ザフと組んだディスコ/ブギー系の12インチを出していた。派手な活躍こそないが、堅実にビートを編み出す様はまさに匠の技そのもので、ダニー・クリヴィットのように本当に職人という言葉がふさわしいDJのひとりだった。フィルとは一緒にDJをさせてもらったこともあるし、インタヴューをしたりライナー・ノートやレヴューを書いたりといろいろ縁のあるアーティストだったが、何よりもレコード好きな仲間という印象が強い。レコードの話になると目を輝かせていたことをいまも思い出す。

以下は、初代『ele-king』27号(1999年)に掲載されたフィル・アッシャーのインタヴュー(文:野田努/通訳:アレックス)からの抜粋です。ベイシック・ソウルの “オーヴァー・ザ・ムーン” は90年代エレキング(とくに三田格)のアンセムでした。(編集部)

“ハイテック・ジャズ” はバイブルで、ディーゴは俺のヒーローだ

 お店やレーベルを転々としながら、ヴァージンで1年働き、その後は〈ゲリラ〉(註:90年代初頭のUKのプログレッシヴ・ハウスの拠点のひとつで、当時の〈カウボーイ〉と並んで、DJピエールのワイルドピッチ・スタイルへの回答でもあった)でも働いた。1991年にはパスカル・ボンゴ・マッシヴの「ペレ・コンコン」に参加したり、〈ゲリラ・レコード〉からはトゥ・シャイニイ・ヘッズ名義でシングルを出したり、〈ゲリラ〉のコンピレーション『ダブ・ハウス・ディスコ』(1992年)を編集したり、ロイ・デイヴィスを〈ゲリラ〉でライセンスしたりしていた。〈ゲリラ〉を辞めた後は〈トマト・レコーズ〉でプロデュースの仕事をしていたが、まったく評価されなかった。
 アッシャーの音楽にアンダーグラウンドで評価が与えられたのは、ルーク・マッカーシーとパートナーシップを組むようになってからだった。アッシャーとマッカーシーのコンビはレストレス・ソウル、エレクトリック・ソウル、ベイシック・ソウル、バー・サンバ、ブラックン・スパニッシュといったプロジェクトでシングルをリリースしていった。
「ソウル・トリロジーだな。ベイシック・ソウルはマッド・マイクの “ハイテック・ジャズ” にインスパイアされた。マッド・マイクの魅力については何時間だって喋れるよ。“ハイテック・ジャズ” は俺のバイブルだ。俺は昔、デレク・ジャーマン(かつてモータウンのハウス・バンドのベーシストだった、ジェイムス・ジェマーソンの息子)と一緒に仕事をしたことがあって、その仕事を通じてマッド・マイクやレニー(オクタヴ・ワン)と知り合った。クールなヤツらだし、音楽は素晴らしかった」

「ベイシック・ソウルの “オーヴァー・ザ・ムーン” を作ったときに俺は泣いた。ちょうど母親が死んだ直後だった。実はベイシック・ソウルのアルバムも途中まで出来ていた。でも、俺は自分のパートナー(マッカーシー)と最近別れたし、もう俺にはベイシック・ソウルは出来ない」

「俺たちはヒップホップのやり方でハウスを作っていた。そこにディーゴも興味を持ったんだ。4ヒーローの『2ペイジズ』を初めて聴いたとき、俺は一ヶ月のあいだ何も出来なかった。こんなに素晴らしいアルバムがあるのに俺が音楽を作る必要はないとすら思った。ディーゴはマジで尊敬している。俺のヒーローだ。もしディーゴがビルの屋上から飛び降りろと言うなら、俺はビルから飛び降りる」

「俺は正直なところまだ自分がアルバムを作れるほどの人間じゃないと思っているんだ。金のためにアルバムを出すのはイヤだし、どうせなら人生を語る1枚を作りたいからな。メッセージをちゃんと伝えたいしね。真夜中に吹雪のなかをドライヴしていて、前方から光が見えたのなら、その光がどんな光かどうして光っているのかなんてことは問題じゃない。光が周囲を照らしているそのこと自体が重要なんだ。わかるかな? 俺がもし光を見失ってしまったら、そのときは潔く音楽を辞めてバスの運転手でもやるよ」

Clark - ele-king

 エイフェックス不在の時代に〈Warp〉を支えたプロデューサー、クラークが3月26日にニュー・アルバム『Playground In A Lake』を送り出す。サントラも含めると、通算12枚目のフルレングスとなる。
 今回のリリース元はクラシカルの名門〈Deutsche Grammophon〉で、同作にはチェリストのオリヴァー・コーツグリズリー・ベアのクリス・テイラー、新世代エレクトロの有望株アフロドイチェらが参加しているとのこと。よくわからない組み合わせだが、ということはつまり、まだだれも聴いたことのないような音楽が生み出されている……?? ヴァイオリニストや少年合唱団も招かれているようなので、モダン・クラシカルに寄った内容に仕上がっているのかもしれない。現在 “Small” が先行公開中です。

 アルバムの試聴・予約はこちらから。しかし先日のアルカとのコラボといい、オリヴァー・コーツの勢いはすごいですね。これは彼の時代が来ていると言っていいかも。

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