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London Grammar

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与田太郎   Sep 19,2013 UP

 今年、The XXが主催するフェス、「night + day」はリスボン、ベルリンそしてロンドンでおこなわれた。ロンドンの「night + day」に出演していたのが先週デビュー・アルバムをリリースしたばかりのロンドン・グラマーだ。彼等の名前はジョン・ホプキンスやマウント・キンビー等と一緒にクレジットされていた。

 まずは「night + day」の模様を3分にまとめた映像見て欲しい。
 ロンドン:http://www.youtube.com/watch?v=qNZxx01fpqA
 ベルリン:http://www.youtube.com/watch?v=ceYuM10VPAE
 リスボン:http://www.youtube.com/watch?v=EDT8et79gfU

 新しい世代が自分たちの目線で、理想のパーティを創りたいという気持ちが伝わってくる。出演者もオーディエンスもほんとにいい顔だ。過剰に盛り上がることなく、自分たちにとってしっくりくる音楽を好きに楽しんでいるし、なによりも踊ることと音楽を聴くことのバランスがうまくとれているようだ。静かに、新しい世代によるムーヴメントが進行していることが、たったこれだけの情報でも伝わってくる。
 ロンドン・グラマーについてはまったく知らなかったが、 The XXやジェイムス・ブレイクと同じように、彼らの音楽のベースにはダンス・ビートがある。歌は、不安のなかでつかみ処のない風景に現れる奇跡的に美しい瞬間を切り取っている、信じるべき未来があると言葉には言わず、伝えている。"Hey Now"も"Strong"も気持ちが動こうとする瞬間を封じこめているようだ。

 「night + day」に集まる世代が自分たちの明日を信じていることは意味深い。ダンス・ミュージックがかつて持っていたピュアネスがかろうじて生き残っているようにも感じる。
 ロンドン・グラマーやザ・XX、ジェイムス・ブレイク、キング・クルールら若い世代を取り巻く状況は、僕がトレイシー・ソーンの『遠い渚』やベン・ワットの『ノース・マリン・ドライブ』を聴いた1982年と似ているのではないだろうか。パンクの後の、静かでリアルな決意表明、シンプルな編成の、ギターの弾き語りを選んだ若者たち。彼らは、注意深く、同じ気持ちを抱えている仲間を探しながら、少しづつ向かい合う。

 ロンドン・グラマーのデビュー・アルバムはイギリスで初登場2位を記録した。そして、申し合わせたようにベン・ワットは、30年ぶりにソロ・アルバム・リリースすると発表した。

与田太郎