ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. Caterina Barbieri & Bendik Giske - At Source
  2. 別冊ele-king J-PUNK/NEW WAVE-革命の記憶
  3. Mitski - Nothing's About to Happen to Me | ミツキ
  4. interview with Flying Lotus フライング・ロータス、最新EPについて語る
  5. FESTIVAL FRUEZINHO 2026 ──気軽に行ける音楽フェスが今年も開催、マーク・リーボウ、〈Nyege Nyege〉のアーセナル・ミケベ、岡田拓郎が出演
  6. DADDY G(MASSIVE ATTACK) & DON LETTS ——パンキー・レゲエ・パーティのレジェンド、ドン・レッツとマッシヴ・アタックのダディ・Gが揃って来日ツアー
  7. 二階堂和美 - 潮汐
  8. RPR Soundsystem with Dreamrec ──ルーマニアからミニマル・アンダーグラウンドの至宝がリキッドルームにやってくる
  9. Yoshinori Sunahara ──74分のライヴDJ公演シリーズ、第二回は砂原良徳
  10. 早坂紗知 - Free Fight | Sachi Hayasaka
  11. interview with Autechre 来日したオウテカ──カラオケと日本、ハイパーポップとリイシュー作品、AI等々について話す
  12. 別冊ele-king 音楽が世界を変える──プロテスト・ミュージック・スペシャル
  13. Squarepusher ──スクエアプッシャーのニュー・アルバムがリリース
  14. Columns 2月のジャズ Jazz in February 2026
  15. Dolphin Hyperspace ──凄腕エレクトリック・ジャズの新星、ドルフィン・ハイパースペース
  16. Jill Scott - To Whom This May Concern | ジル・スコット
  17. Columns なぜレディオヘッドはこんなにも音楽偏執狂を惹きつけるのか Radiohead, Hail to the Thief Live Recordings 2003-2009
  18. 大友良英スペシャルビッグバンド - そらとみらいと
  19. Teresa Winter, Birthmark, Guest,A Childs - Teresa Winter, Birthmark, Guest,A Childs | テレサ・ウィンター、バースマーク、ゲスト、エイモス・チャイルズ
  20. Columns The TIMERS『35周年祝賀記念品』に寄せて

Home >  News > Squarepusher - ──スクエアプッシャーのニュー・アルバムがリリース

Squarepusher

Squarepusher

──スクエアプッシャーのニュー・アルバムがリリース

photo by Donald Milne  

Amazon

Feb 27,2026 UP

 昨年は初期作品『Stereotype』のリイシュー、一昨年は人気作『Ultravisitor』の20周年記念盤と、回顧的な動きがつづいていたスクエアプッシャー。ここへ来て、ニュー・アルバムのお目見えだ。『Kammerkonzert(室内協奏曲)』と題されたそれは『Dostrotime』以来およそ2年ぶりのオリジナル・アルバムで、4月10日にリリース。はたして今回はどんな内容に仕上がっているのやら。まずは公開中の新曲“K2 Central”を確認しよう。

Squarepusher

鬼才スクエアプッシャー、再び覚醒
音楽構造そのものの限界へと踏み込む“室内協奏曲”
最新アルバム『KAMMERKONZERT』が完成!
新曲「K2 CENTRAL」がMVとともに公開!
アルバムは4月10日リリース

スクエアプッシャーこと鬼才トム・ジェンキンソンが、新作『Kammerkonzert』を発表した。黒曜石のように硬質で超高速のベースプレイ、凶暴なオーケストラ・サウンド、そしてプログレッシヴ、アンビエント、エレクトロニック、実験音楽を縦横無尽に横断する急旋回の連続――その名の通り“室内協奏曲”を掲げながら、音楽構造そのものの限界へと踏み込む野心作だ。アルバムは4月10日に〈Warp Records〉よりリリースされる。

今回の発表にあわせて、最新シングル「K2 Central」が公開。複雑に構築された楽曲のサウンドがどのように組み上げられているのか、その一端を視覚的にも体感できる映像作品となっている。

Squarepusher - K2 Central (Official Video)
https://youtu.be/cAvdRtOdRcM

唯一無二のハードコア・レイヴ/エレクトロニック・プロデューサーであり、実験的ミュージシャン、そして未来的フュージョンの開拓者であるスクエアプッシャー。その30年に及ぶキャリアは、宝石のような作品群で埋め尽くされている。衝撃のデビュー・アルバム『Feed Me Weird Things』(1996年)、異次元のコンクレート・ジャズを提示した『Ultravisitor』(2004年)、超絶技巧のベースプレイが堪能できる『Solo Electric Bass 1』(2009年)、さらには『Music for Robots』(2014年)まで、現代音楽においてこれほど広範な領域を確かな足取りで横断してきたアーティストは稀有だ。その彼から新たに届けられた最新作は、ほぼ全パートを自身で演奏した驚異的な“室内協奏曲”だ。

本作『Kammerkonzert』は、プロデューサーとしてのみならず作曲家としての力量を強烈に示す作品でもある。目まぐるしく展開する構成は、フランスのプログレッシヴ・ロック・バンド、マグマ(「K1 Advance」)、ウェザー・リポートの『Body Electric』期の流れるようなフュージョン(「K2 Central」)、エンニオ・モリコーネが手がけた血塗られたジャッロ映画のサウンドトラックを想起させる瞬間もある(「K7 Museum」)。さらにUKジャズ・シーンとのクロスオーヴァーも感じさせる(「K3 Diligence」)、シュトックハウゼンの大作『Mantra』のリング・モジュレーション・ピアノや、ブライアン・イーノがデヴィッド・ボウイと作り上げたアンビエントの空気感(「K11 Tideway」)まで、多層的な影響が交錯する。

だが、それらは決して引用やオマージュに留まることはない。すべての楽曲は、ジャンルや様式に当てはめられる前に変形し、消え、再構築される。歯車やマイクロチップが高速で組み替えられる自己再構築装置の内部を覗き込むかのように、聴き手はやがて全体像が浮かび上がる瞬間へと導かれていく。

“オーケストラ作品”という言葉が喚起する成熟や格式とは、本作は無縁だ。生ドラム、エレクトリック・ベース、ギター、そして複雑なサウンドライブラリが共存し、伝統的な記譜法では捉えきれないリズムと質感を実現する。

当初は室内楽団との共演を想定していた本作だが、度重なる出来事を経て、結果的に自身が全パートを演奏する形へと昇華した。これはクラシックでもなければ、従来のエレクトロニック作品でもない。そのどちらとも異なる、新たなフォルムである。

タイトルの『Kammerkonzert』はドイツ語で“室内協奏曲”を意味するが、その硬質な響きは作品の音響的戦闘性をも示唆している。音楽構成の極限を内側から押し広げる、悪戯心に満ちた挑戦。ブレイクビーツと弦楽四重奏という危うい組み合わせすら成立させるその姿勢こそ、本作の核心である。

スクエアプッシャー最新作『Kammerkonzert』は、4月10日 (金) にCD、LP、デジタル配信で発売。国内盤CDには、日本語解説書を封入。LPは通常盤 (2枚組ブラック・ヴァイナル) に加え、数量限定の日本語帯付き仕様(解説書付) でも発売。さらに国内盤CDと日本語帯付き仕様盤LPは、Tシャツ付きセットの発売も決定。

label: BEAT RECORDS / Warp Records
artist: Squarepusher
title: Kammerkonzert
release: 2026.04.10
商品ページ: https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=15653
配信リンク: https://squarepusher.ffm.to/kammerkonze
tracklist:
01. K1 Advance
02. K2 Central
03. K3 Diligence
04. K4 Fairlands
05. K5 Fremantle
06. K6 Headquarters
07. K7 Museum
08. K8 Park
09. K9 Reliance
10. K10 Terminus
11. K11 Tideway
12. K12 Uplands
13. K13 Vigilant
14. K14 Welbeck

CD

LP


NEWS