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interview with Omar Souleyman

interview with Omar Souleyman

ヤッラー! これでいいのだ

──オマール・スレイマン、ショート・インタヴュー

赤塚りえ子   
写真:小原泰広 構成:野田努  
Dec 30,2013 UP

私が有名になれたのは、この伝統的な音楽をやっていたお陰です。そして、有名になって、この伝統的な音楽を見捨てるわけがありません。シリアン、クルディッシュ、ターキッシュ、イラーキーの文化的伝統を引き継いでいる。それらを大切にしたい。

赤塚&野田:アッサラーム・アレイコム!

赤塚:イスミーリエコアカツーカー(私の名前は赤塚りえ子です)。ウヒッブ・ムーシーカークム・カスィーラン(私はあなたの音楽が大好きです)!

オマール:シュクラン(ありがとう)。

赤塚:あなたは自分の町で、どんな音楽を聴いていたのですか? 具体的に好きなミュージシャンはいますか? または、影響を受けたミュージシャンはいますか?

オマール:こだわりはない。西洋も東洋も両方聴いている。いちばん好きなミュージシャンは、サアド・エルハルバーウィーという人です。その人がインスピレーションをくれました。

赤塚:1990年代半ばにダブケのニューウェイヴが出現したとあなたの記事で読んだことがありますが、それまでのダブケと違って実際にどのようなところが新しかったのですか? 伝統楽器がシンセサイザーに置き換えられたということでしょうか?

オマール:活動しはじめたときは伝統的なリズムを使っていたのですが、1996年にあの(電子)キーボードを使いました。そして、リズムを速くして、より盛り上がるようにしました。

赤塚:人をもっとダンスさせるため、速くて強い4/4ビートのリズムを取り入れることになったのですか?

オマール:私は、人が踊るのを見るのが大好きです。自分がステージに上がったら、みんなに踊ってもらいたい。ああいう風にリズムを速くして、みんなが盛り上がってもらいたいんです。

電子楽器を取り入れるきっかけはあったんですか?

オマール:特別何か理由があったわけじゃないんです。それは自然になことで、世界中が電子楽器を使いはじめたとき、世界と肩を並べるために取り入れました。みんなが使っているから使いましたし、これからもずっと使います。

赤塚:あなたの音楽がアラブ世界を越えて西洋の人たちを熱狂させ、そして、私たちアジアも熱狂させていますが、言語の壁を越えて、国境を超えて世界があなたに魅力を感じる何か共通のものがあるとしたら、それは何だと思いますか?

オマール:世界がまだ私たちの音楽に慣れていないし、まだみんなが知らないリズムだから、みんなが気に入って受け入れてくれたと思っています。

今日のライヴもすごく盛り上がってましたが、オマールさんの感想を教えて下さい。

オマール:とても嬉しいです。日本は初めてでしたが、とても良い印象を持ちました。来る前は、日本の観客のことがよくわからないから緊張しましたが、私がステージに上がった瞬間、みなさんがこの音楽を好きになってくれることを感じました。日本に感謝している。

赤塚:海外メディアのあなたのインタヴューであなたが「自分の音楽のスタイルを変えない。これが私の伝統だから」と言っているのを読みました。あなたが自分のスタイルを守る姿勢と伝統の重要性について教えて下さい。

オマール:私が有名になれたのは、この伝統的な音楽をやっていたお陰です。そして、有名になって、この伝統的な音楽を見捨てるわけがありません。シリアン、クルディッシュ、ターキッシュ、イラーキーの文化的伝統を引き継いでいます。それらを大切にしたいと思います。

赤塚:今後あなたが望むことは何ですか? 

オマール:来てくれる人が多ければ多いほど私も嬉しい。だから、世界中の大きなステージに立ちたいと思っています。そして、自分が有名になっても、自分が人のことを尊敬するように祈っています。日本がずっと安全であることを祈っています。日本も日本人もとても素敵です。本当にありがとうございました。

 ホステスウィークエンダーには僕も何度お邪魔したことがあるが、基本、インディ・ロック好きをターゲットにしたイヴェントである。オマール・スレイマンのライヴの日は、おそらくはディアハンターを目当てにした若者たちでいっぱいだった。音楽も素晴らしかったが、そんな若者たちがダブケで踊っている光景もまた素晴らしかった。

15分だったけど、無事取材もできて良かったね。赤塚キャラ風のオマール・スレイマンの絵もプレゼントできたし(笑)。

赤塚:嬉しそうに笑ってたよ。「シュクラン」(ありがとう)って言ってたね。赤塚マンガで人を笑顔にすることは、うちのオヤジがやりたかったこと。シリアの人も笑顔にできた! 

バカボンとか、どんな風に思ったんだろうね。

赤塚:オマールと天才バカボンとの組み合わせは無茶苦茶シュールだよね(笑)。

はははは。

赤塚:とにかく、マジであれ以来、私のオマール熱は上昇で、重度の熱病にかかってます。ちなみに彼の名前をアラビア語から直接カタカナにすると「オマル・スレイマーン」です。

「こんにちわ、西側のオーディエンスたち。私はこの音楽があなたにとって何らかの意味があることを願います。そして、あなたが楽しむことを願います。すべての人びとに幸運があることを、そしていつか私があなたと一緒にいることを願います」
2006年1月 オマール・スレイマン
『Highway To Hassake』ライナー

取材・資料翻訳:赤塚りえ子(2013年12月30日)

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Profile

赤塚りえ子/Rieko Akatsuka赤塚りえ子/Rieko Akatsuka
東京生まれ。アーティスト。クラブ・カルチャーを追って、1994年渡英。2001年ロンドン大学ゴールドスミス校ファインアート科卒業後、Danielle Arnaud contemporary art(London)所属。06年帰国、株式会社フジオ・プロダクション代表に就任。10年、株式会社tadpole-lab設立。著書『バカボンのパパよりバカなパパ』(徳間書店)、共著『ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘』(文藝春秋)。

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