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interview with Bo Ningen

interview with Bo Ningen

UK発ジャップ・ロック、その正体とは!

――ボー・ニンゲン、ロング・インタヴュー

菊地佑樹    Jul 09,2012 UP

 以下に掲載するのは、菊地佑樹によるボーニンゲン(棒人間)を名乗るバンドにおいてベース&ヴォーカルを担当するたいげん(Taigen)氏へのインタヴューの記録である。ボーニンゲンはロンドンで結成された日本人4人によるバンドで、2010年にロンドンのレーベルからデビュー・アルバム『Bo Ningen』を発表している。ボーニンゲンの音楽は、ホークウインドを彷彿させるような迫力満点のハード・サイケデリックだが、長髪で黒づくめの日本人が激しく動き回りながら日本語で歌うその光景は耳だけではなく目を惹きつけるにも充分な妖しさを発している。謎に包まれたこのバンドがどのように生まれ、どのように活動しているのであろうか......。

 2010年1月、Bo Ningenの来日公演。僕は生まれて初めて日本のアンダーグラウンドなイヴェントに足を運び、恐怖と興奮がうずめくフロアに立ち尽くした。長髪、黒ずくめの、まさに「棒人間」と呼びうる見てくれの男たちが、大音量でギターをぐわんぐわん鳴らしている。ヴォーカルは「人生一度きり(Jinsei Ichido Kiri )!!!」とシャウトする。そのすさまじい演奏に、酒もろくに飲めない僕は、生まれてはじめて酔うという感覚を覚えたのである。

僕のなかでプロレスの入場テーマ曲っていうのはバンド音楽の原体験でもあって、入場テーマ曲で知ったバンド挙げてくだけでも、ブラック・サバス、レッド・ツェッペリン、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、メタリカ......


Bo Ningen
Bo Ningen

Stolen Recordings

Amazon iTunes


Bo Ningen with Damo Suzuki
Foreign Affair Confidential

So I Buried Records

■では、まずはバンド結成の経緯を教えて下さい。

たいげん:たぶん2007年、5年前になるのかな? 僕は当時いろんなバンドを現地の外国人と組んでいて、イギリスにある日本系のイヴェントに出演することになったとき、たまたま対バンしたのが、こうへい君(ギター)で。彼は東雲オーケストラ(現在のDay and Buffaloの原型バンド)っていうバンドにいたんだけど、そのバンドに共通の知り合いのリカちゃんって子がいて、その子が紹介してくれて話したのが最初かな。当時は実験的な音楽っていうか、ノイズ・ミュージックとか、いわゆるエクスペリメンタル・ミュージックをまわりで聴いてる人たちがあんまりいなくて、そこでこうへい君も同じ状況だったみたいで。お互いの演奏も気に入ったし、そのイヴェント以降、単純に話したり、遊んでるうちに「じゃあ今度セッションしようか」っていう流れになって。

■そのときはすでにBo Ningenとして活動していたんですか?

たいげん:その当時はまだBo Ningenとしては活動してなかった、でもBo Ningen名義でこうへい君と曲を作ってたりはしたのかな? それでまた全然違う経緯で、ある友人に日本からギターを持って帰って来れなかった奴がいるから、貸せるギター余ってない? って相談されて。そのギターを持って帰って来れなかったのがゆうき(ギター)だったっていう(笑)。僕パソコンとかでも当時ライヴしてたんだけど、たまたまゆうきがお客さんで来ていてくれてて、そこで話しかけてくれたんだけど、こうへい君とはまた別に今度はゆうきとセッションしようってなって、っで実際にゆうきとセッションとか、話し合いをしてるうちに、これはこうへい君と会わせたら面白いことになるんじゃないかって。

■最初はそれぞれ別で活動していたんですね

たいげん:そう。で、最後がもんちゃん(ドラム)。もんちゃんは共通のSM女王様がいて......それでライヴに来てくれて、合うんじゃない? って、その後一回みんなでスタジオに入ってこれでしっくりきたから、じゃあこれで行こうっていう。

■イギリスにある日本人のコミュニティもそれぞればらばらで、かつ日本の出身地も違うんですよね?

たいげん:うん、僕が東京で、ゆうきが兵庫でしょ、こうへい君は岐阜、もんちゃんは群馬だから日本でのバックグラウンドも違うし、ロンドンでのコミュニティも違ったから、バンドを組む前からの知り合いとかではなかったんだよね。

■当時、メンバーのみなさんはアートスクールに通われてたんですよね?

たいげん:ゆうきはメディア系の学校で、こうへい君は僕が行ってたロンドン芸術大学内の違う大学でイラスト専攻。でも出会ったのは学校でというよりは、友だちの友だちって感じだったかな。メンバー募集とかもしてないし、だから本当に自然に成った感じで、そこはヘルシーというか。あとこれよく言われるんだけど、髪型と服装。各自好きなことをやってるだけなんだけど、どこか共通点はあるし、でもみんなわりかしばらばらでしょ? 単純に好きな格好してるだけで、髪もみんな長いのが好きだったのかなっていう。そういうのも含めていろいろとやっぱり自然な気がするよ。

■たいげん君は高校を出て、イギリスに行くわけですが、当時なぜイギリスを選んだんですか?

たいげん:よくこっちでUKの音楽に興味があったんですか? って訊かれるんだけど、僕は正直現行のUKの音楽、たとえばガレージとか、ブリット・ポップとかまったく興味がなくって、いわゆる興味がなかったからこそ、アメリカよりかは暗いのかなっていう。明るい曲と、暗い曲なら暗い曲のほうが好きみたいな。それくらいの認識だったのかな? もちろんキング・クリムゾンとかレッド・ツェッペリンとかUKで好きなバンドはいっぱいいるよ。とくにクリムゾンは高校のときからコピバンするほど大好きだったんだけど、こっちの音楽学校でまわりがクリムゾンのこと全然知らなくて唖然として(笑)。僕とゆうきはわりかしUKに来た動機が似てて、まず日本の大学にあんまり興味がない→留学を視野に入れる→英語圏の国→当時アメリカの情勢が良くない、それで→UKっていう(笑)。

■僕はアークティック・モンキーズなど、当時のインディ・ロックが大好きなんですが、たいげん君がイギリスのインディ・シーンに興味を持てなかった理由はなんでですか?

たいげん:なんでだろう? 個人的にインディという音楽にあまり興味がなかったのかも。マイナーという意味としても、反産業ロックという意味においても本当に姿勢や音楽的にインディだったバンドがいたのは90年代ぐらいまでなんじゃないのかな? 僕はプロレスが大好きで「インディ団体」の姿勢やプライドが好きだったから、音楽のインディ・シーンを見たときに強烈なこれじゃない感が......。

取材:菊地佑樹(2012年7月09日)

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Profile

菊地佑樹/Yuki Kikuchi菊地佑樹/Yuki Kikuchi
1990年生まれ。2011年からSTYLE BAND TOKYOにスタッフとして参加。2012年よりライヴ・イヴェント「BATTLE AnD ROMANCE」を自らオーガナイズ。春先には平成生まれだけが集まれる新しいパーティ、BOYS & GIRLS CLUBを開催予定。

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