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interview with Bo Ningen

interview with Bo Ningen

UK発ジャップ・ロック、その正体とは!

――ボー・ニンゲン、ロング・インタヴュー

菊地佑樹    Jul 09,2012 UP

自分たちの音楽を聴いてるお客さんに対して、自分たちはどういうモノに影響を受けたか、普段どういう音楽を聴いてるだとか、こういう音楽もおすすめだよっていうのは本当に発信していかなきゃいけないことだと思うの......


Bo Ningen
Bo Ningen

Stolen Recordings

Amazon iTunes


Bo Ningen with Damo Suzuki
Foreign Affair Confidential

So I Buried Records

■以前「リリックなどのすべてのメロディを最初はサウンドとして消化する」と言っていたのを思い出したのですが、そういう自分の聴き方が、曲を書くうえで、たいげん君にどのような影響を与えているのでしょうか?

たいげん:いま冷静に考えてみると、歌詞を見ながらだと歌詞が先に入ってきて、歌詞がよいなと思って音に期待しても、実際に鳴ってる音と歌詞とのギャップを自分のなかで感じることが多かった気がする。最初に聴いた曲で、歌詞カードみなくてもひっかかる歌詞がある曲はひっかかるし、単純に聴いてピンとくるかどうかが問題な気がするしね。あとはプロレスの入場テーマ曲やゲーム/アニメのサントラってインストも多かったから(笑)。

■たとえば「人生一度きり」というあのフレーズは、英語ではなく、日本語であるからこそ響くのかなと思うのですが、実際に現地の反応はどのようなものなんでしょうか?

たいげん:これはすごく面白いんだけど、これは本当にその通りで、外人のお客さんも歌詞の意味がわかんないけど感情的なところで入って来るっていうのはやっぱりあるみたいで、ライヴで見れば僕らの動きがもちろんあるわけで、歌詞がわからないからこそ感情的に、衝動というか、うちらが出してる音もそうだし、なんかいろいろ出てるじゃない? 音以外でも。それをもっとストレートに受け止めてもらえる感じがして、しかもライヴをやって反応を見てるうちにお客さんが「こういうこと歌ってるんでしょ?」とか自分のなかで解釈してくれて、それは言語がわからないからこそで100人いたら100人違う解釈で僕は良いと思ってるし、それでCD買ったときに対訳の歌詞カードに英訳があるわけじゃん? そこで「なるほど」って曲の世界感の認識が変わるのもまた面白いと思う、だからアドヴァンテージとして今いまは捉えてるね、日本語で歌うってことは。単純に僕が英語得意じゃないっていうのもあるけど(笑)。

■Bo Ningenはある種、欧州っぽくもある反面、日本っぽくもあるというか、その逆も言えるのですが、そういうバランスみたいなものは、ロンドンで活動してるからこそ滲み出る音なのかなと正直に思うのですが、ロンドンで活動することはたいげん君にとってどのような影響を及ぼしていますか?

たいげん:活動してるからっていうのもあるし、日本で活動してる日本人より、日本の良いところ、悪いところ、例えばさっき出て来た、灰野さんだったり、メルツバウみたいな音楽をメインストリームだとか、サブカルだとか、そういうのをまったく抜きにして見れる環境があるからこその視点は絶対あるとは思ってる。その両方の視点っていうのは僕のなかですごい大事で、悪い例を言っちゃうと、日本人のバンドももちろんイギリスにちょこちょこいるわけで、だいたい音楽的に「ウッ......」っていう人は、日本の批判ばっかするわけ。日本の良いところも見えてなくて、そうなるとイギリスの良いところもちゃんと裸眼で見えてるかちょっと不安になっちゃう感じで、こっちの良さも勘違いしちゃってる人も多いのね、そういう意味では両方に良いところ、悪いところ、長所も、短所も、日本も、UKもやっぱりたくさんあるから、僕はその両方をちゃんと見据えるのが大事だと思ってて。
 あとUKのバンドと対バンして、なんかダサかっこいいというか、ダルいのがかっこいいみたいな姿勢のバンドを見る時に「あっ、これをやっちゃいけないんだ」だとか、「僕がかっこよくないと思うのはこういうところか」という風に反面教師的に影響を受けてるとも言えるかな。もちろんそれは日本のバンドに対してもあるよ、個人的にバンドで限って言えば、どちらかというと直接的に影響を受けてるのは日本のバンドのほうが多いのかな? でも日本で活動してなくて、UKのバンドからは反面教師として影響を受けてる......だからちょうど中間にいる感じなのかな?

■ゆうきさんがよく「うちらはイギリスのバンドだから」と言ってる言葉の背景にはどのような意味があるのでしょうか?

たいげん:うちらみたいなバンドが本当に初期から日本で、ずっとアングラでやってたと仮定して考えてみると面白いかも。日本のシーンって一個一個すごいかっこいいと思うんだよね、超突き詰めてるし、ニッチで良いとこ攻めるしさ、しかも同じような音が多いでしょ、ひとつのシーンに。これは悪い意味でも、良い意味でもなんだけど、何系ってすごい好きじゃん、例えば高円寺系だとか、渋谷系だとか。シーンも近くてバンドの音も似てるからバンドもお互いに影響受け合うし、っていうところで、影響受け合う人がすごい近いところにある環境。それはストイックでかっこ良いんだけど、なんかちょっとそれぞれのシーンが閉鎖的な感じもするのね、影響受け合う人もそうだし、なんか同じところでしかまわっていないと言うか。
 もしうちらがまったく同じメンバーで、日本で初期からそういうところで活動してたら、多分まわりの日本のバンドと似たような音になってたかもしれない、っていうところでUKのバンドっていうのをゆうきは意識してるんだと思う。最近BBCのインタヴューで僕たちがチャーチ(教会)でやったライヴについて訊かれたのね、けっこう歴史がある教会だったんだけど、そういう場所で演奏することに対してのことを質問されて、うちらBo NingenはBo Ningenだけれども、その場所に100%支配されるわけでもなく、Bo Ningenがその場所を100%支配するわけでもなくて、でもBo Ningenは100%Bo Ningenだし、歴史があるそのチャーチは100%チャーチなわけ、そこでうまく合わせていく、Bo Ningenのなかでのその場所に対してのリスペクトというか、対応みたいなものがあって、あのライヴが生まれたと思うんだけど、なんかそういう場合ってけっこう、なんていうのかな、わりかし我が強いバンドって言ったら変だけど、プロパーなロック・バンド、例えばガンズ・アンド・ローゼズでもなんでもいいんだけど、彼らがチャーチでやったら絶対どっちかに飲み込まれると思うんだよね、どっちかが強くなりすぎてしまうというか、そういう意味で色々なシチュエーションや場所でやってきた自負はうちらはあるから、『Dazed and Confused』の創立記念ファッション・パーティだとか、ヴェネツィア・ビエンナーレのアート・イヴェントだったりだとか、V&AミュージアムでのYoji Yamamotoのイヴェントとか。そこでしかできないことやいつも通りではできない事があって、それでも100%Bo Ningen出さなきゃいけないっていう、そういう経験はUKだからこそ出来たっていうところは感じてるし、いろんな場所でプレイできて、いろんな業界やシーンをクロスオヴァー出来たのはロンドンで活動してるからってのは思ってるかな。

■しかし、アンダーグラウンドなど、いまはアメリカのシーンに勢いがあると思うんですけど、敢えてイギリスを選ぶ理由や、日本を拠点にしない理由はなんでですか?

たいげん:僕は個人的に日本が大好きで、友だちからも日本が合ってるとよく言われるんだけど(笑)。前の質問でも触れたけど、日本にいないからこその日本人らしさや日本の良さをちゃんと見るためには、まだ日本に帰るのは早い気がする。アメリカは行ったことないから、実感がわかない。だから早く行ってライヴしてみたいな。これも前の質問と同じだけど、イギリスはシーンのクロスオーヴァーも盛んだし、ヨーロッパからいろいろな人やバンドが来たりと良い意味でも悪い意味でも混沌としてるから、音楽に留まらず、全体を見渡した時に表現、活動をする街としてはとても魅力的だよ。

取材:菊地佑樹(2012年7月09日)

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Profile

菊地佑樹/Yuki Kikuchi菊地佑樹/Yuki Kikuchi
1990年生まれ。2011年からSTYLE BAND TOKYOにスタッフとして参加。2012年よりライヴ・イヴェント「BATTLE AnD ROMANCE」を自らオーガナイズ。春先には平成生まれだけが集まれる新しいパーティ、BOYS & GIRLS CLUBを開催予定。

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