ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. interview with bar italia バー・イタリア、最新作の背景と来日公演への意気込みを語る
  2. interview with Kneecap (Mo Chara and Móglaí Bap) パーティも政治も生きるのに必要不可欠 | ニーキャップ、インタヴュー
  3. Masabumi Kikuchi ──ジャズ・ピアニスト、菊地雅章が残した幻のエレクトロニック・ミュージック『六大』がリイシュー
  4. HOLY Dystopian Party ──ディストピアでわたしたちは踊る……heykazma主催パーティにあっこゴリラ、諭吉佳作/men、Shökaらが出演
  5. Eris Drew - DJ-Kicks | エリス・ドリュー
  6. R.I.P. Steve Cropper 追悼:スティーヴ・クロッパー
  7. heykazmaの融解日記 Vol.3:≋師走≋ 今年の振り返り WAIFUの凄さ~次回開催するパーティについて˖ˎˊ˗
  8. ポピュラー文化がラディカルな思想と出会うとき──マーク・フィッシャーとイギリス現代思想入門
  9. Jay Electronica - A Written Testimony: Leaflets / A Written Testimony: Power at the Rate of My Dreams / A Written Testimony: Mars, the Inhabited Planet | ジェイ・エレクトロニカ
  10. Autechre ──オウテカの来日公演が決定、2026年2月に東京と大阪にて
  11. The Bug vs Ghost Dubs - Implosion | ザ・バグ、ゴースト・ダブズ
  12. DJ Narciso - Dentro De Mim | DJナルシゾ
  13. Geese - Getting Killed | ギース
  14. 発見の会60+1周年公演『復興期の精神ー近代篇』 - 2025年12月18日〜21日@上野ストアハウス
  15. Oklou - choke enough | オーケールー
  16. ele-king vol. 36 紙エレキング年末号、お詫びと刊行のお知らせ
  17. Columns なぜレディオヘッドはこんなにも音楽偏執狂を惹きつけるのか Radiohead, Hail to the Thief Live Recordings 2003-2009
  18. Columns 12月のジャズ Jazz in December 2025
  19. ele-king vol.36 特集:日本のシンガーソングライター、その新しい気配
  20. Barry Can’t Swim - Loner | バリー・キャント・スウィム

Home >  Regulars >  heykazmaの融解日記 > Vol.3:≋師走≋ 今年の振り返り- WAIFUの凄さ~次回開催するパーティについて˖ˎˊ˗

heykazmaの融解日記

heykazmaの融解日記

Vol.3:≋師走≋ 今年の振り返り

WAIFUの凄さ~次回開催するパーティについて˖ˎˊ˗

heykazma Dec 31,2025 UP

 Hello Hello! hey hey! heykazmaです。
 2025年も終わりに近づいてきました。
 私にとって、今年は大きな変化の一年でしたᯓ✦∘˙
 仙台から進学を理由に東京へ引っ越し、さまざまな人との出会いがあり、パーティのオーガナイズ、連載のスタート、1st EPの制作など、初めての経験を多く重ねましたン

 都外でDJをする機会もありがたいことに多く、北海道、宮城、千葉、埼玉、神奈川、長野など、さまざまな場所でDJをすることができました。
 その土地の空気や雰囲気を感じながらDJができたことは、かけがえのない経験だったなと思いまくりでふ。

 一方で、オーガナイザーの想いや、パーティの在り方について深く考える一年でもありました₊˚⊹⋆

 今年はパーティを3回企画し、下北沢SPREAD、幡ヶ谷Forestlimit、日本橋BnA_WALLで開催しました (イェイイェイ!
 パーティというものは、音楽をただ消費するための行事ではなく、出演者やお客さん同士のつながりや出会いも含めて、大切にしていきたいものだと改めて感じています。
 音楽が道具として消費されているようにしか見えない場面や、コンセプトの意図がまったく感じられず、何を目的としておこなわれているのかわからないパーティに出会うこともあり、そこに強い「違和感」を覚えることもありましたわ…

 そんななかで、今年とても印象に残り、心から感心したパーティが、9月に成田空港の滑走路内にある木の根ペンションで開催されたRAVEパーティ『WAIFU Airport Rave Special』でした.


 主催のパーティ・コレクティヴ〈WAIFU〉は万人にとっての安全なスペースの構築をめざすクィア・パーティ。
 この木の根ペンションでのRAVEはアーティストのウェンデリン・ファン・オルデンボルフさんによる新作映像作品『Lyrical Vengeance』の撮影にも参加していましタ。

 人権に関する問題(例えば選択的夫婦別姓など)の基準がコロコロ変わる社会。
 権力者が「NO」と言えば、それがまかり通ってしまう構造。
 自分たちの生活への不満が、マイノリティへの攻撃や差別、はたまた仮想敵へと向かってしまう傾向の強いいまの世の中を見ていて、本来向き合うべきは腐敗した政治や社会構造であるはずなのに、プロテストの方向が間違っていると感じることがここ最近増えたんですよね~。まじでいい加減にって感じ普通に.
 いま、私たちの基本的人権がかろうじて守られているのは、時代時代で人々が差別や不平等などと闘い、努力を重ねて勝ち取ってきてくれたおかげなんだと思う。
 それは、ジェンダー・アイデンティティやジェノサイドの問題ともつながっているはず。
 努力と闘いの歴史があるなかで、いまなお差別主義や排外主義の声がここまで強まっていることに、強い疑問を感じまくりでございまする。
 三里塚闘争についても、私はそれに近いものを感じたんですよねぇ~。

 会場となった「木の根ペンション」は、成田空港建設に反対する「三里塚闘争」の拠点のひとつであり、国家権力と資本主義、農村や自然との共生が衝突してきた歴史を象徴するような場所。農村地域、都市部、生産者、消費者を結ぶ交流の場として1989年に畑の農道脇に建てられ、2000年代に入り地域が丸ごと空港に買収されるなかで、政府公団からの撤去要請を拒否する形で、現在の場所に移築され現在に至っています。
 「ペンション」と呼ばれていますが、現在は宿泊施設としての業務は休止しており、住民が住み継ぎながら、建物と土地の維持管理をしています。塀を隔てた空港は、1.5mのアスファルトで埋め尽くされ、数百トンもの飛行機が飛び交い、まさしく資本主義と石油文明の象徴です。そのなかに、土があり、木があり、鳥が飛び、人が住む場所「木の根ペンション」があるというのは、資本主義にどっぷりと浸かって生きていながらも、一方では、土からは離れては生きていけないという、人類の抱える混沌と矛盾を象徴した場所ともいえ、いまもなお、第三滑走路建設のために土地が奪われようとしている住民がおられます。
 この場所で、成田闘争当時のような過激な言葉や暴力ではなく、多様な生き方や考え方を認め合う平和的なイベントとして社会と対峙し、「木の根ペンション」を未来永劫受け継いでいくため、今回は敬意と平和維持の思いを込めて、ペンションの住人とともにイベントをおこなう。

 この概要を見たとき、私はとても衝撃的だった。
 ロケーションが「ただ空港に囲まれている very funny …な場所」なだけではなく、その場所でやる意味、その場所でやる大切さをはっきりと認識しました。
 国から「正しくない存在」と思われている people たちが集まり、好き勝手に Dancing しまくりあげ、誰もが安全であることが守られている. この図まじで胸熱すぎるんだってわけ。
 マジでWAIFU主催のみんな超~~~絶 respect & LOVE しかないわ.˚₊‧꒰ა♡໒꒱ ‧₊˚.
 それ以降、私はパーティ・コレクティヴをやる意味について、主催者としてより深く考えるようになりました~
 いくらロケーションがおもしろいフェスやパーティでも、どういった意図でおこなわれているのかがまったくわからないままだと、ただ立ち尽くしてしまう。̆̈
 セーファー・スペースを提供しているコレクティヴの大切さを、私自身もパーティをオーガナイズする身として、きちんと環境として整えていきたいと強く思いまくり!!!

https://www.instagram.com/stories/highlights/18004934543667226/
(WAIFUパーティの様子が気になった人は私のストーリーのハイライトをチェックしてね♪)

 こうした経験を通して、私は改めて「なぜパーティをやるのか!!!!!!」「何を大切にしたいのか!!!!!!」を考えるようになりました.
 ただ音楽を鳴らす場所yeahyeah♪ではなく、そこに集まる人たちが安心して存在できること、その場にいる理由や文脈がきちんと感じられるyeahyeah♪ってこと。
 パーティが、その一夜限りで終わる消費物ではなく、記憶や感情として残っていくこと。
 そのすべてを含めて、場をつくりたいと思っていまする
 そうした考えの延長線上にあるのが、私が主催するパーティ yuu.ten ⊹꒷꒦ 。゚﹒✧
 yuu.ten は「音に溶ける」をコンセプトに、音楽、表現、人、空間が分断されることなく混ざり合う場を目指してきました゚﹒✧
 出演者と来場者、ジャンルや肩書きの境界が溶け、ただその場にいるという感覚をshareできること。
 そのためのセーファー・スペースでありたいと考えています✧˖°. ♪
 次回の yuu.ten は、2026年1月16日(金)、下北沢SPREADにて開催決定ィ♪
 私の友人の少女写真家・飯田エリカが作品を発表するZINEシリーズの新刊『MiX vol.3 HOLY Dystopian Party』の発売を記念したライヴ・イベントとしておこなうよ⟡₊˚⊹♡
 私自身が、これまで感じてきた違和感や問い、そして大切にしたいと強く思った価値観を、ひとつのパーティとして形にする試みって感じなんで、ガチで100,000人ご来場お待ちしております!!!!!!!!!!

2026年1月16日(金)
OPEN 18:30 / START 19:00 / CLOSE 23:00
MiX & yuu.ten presents「HOLY Dystopian Party」
at SPREAD
[Ticket]
VIP ¥7,500
ADV ¥3,300
U-25 ¥2,500
DOOR ¥4,300
(ALL +1D)
https://livepocket.jp/e/holy-dystopian-party

[LIVE]
あっこゴリラ
諭吉佳作/men
Shöka
[DJ]
heykazma
Yuki Kawamura
Bothis
※VIPチケットには「MiX vol.3」(出演者サイン入り)が付属。

 ZINEシリーズ「MiX」は、作品を通してさまざまな女性像を写して、美しさとは何かをともに考え、理想の女性像を追い求めるのではなく、彼女自身が撮りたい、一緒に表現したいと感じた人と向き合い、愛や夢、美しさ、悲しみ、心といった多様な感情を写し混ぜていくシリーズ。
 vol.3のテーマは「ディストピア(終末世界)でわたしたちは踊る」
 戦争も自然破壊もこのまま突き進めば世界は簡単に壊れるかもしれない___
 そんなディストピアの空気を感じる今、人間すら人種やセクシャリティで差別される。
 世界が終わりに進む世界で
 権威者が恐れた異端(クィア)な存在が歌い踊るパーティをしているかもしれない
 そんな景色が浮かんだ
 HOLY__聖なる/すごい・感嘆
 世界が終わろうが歌い・踊る異端者を美しく写す

 そうそう、HOLY Dystopian Partyをイメージして、プレイリストを作ってみたのです!
 「Party」と書いているとダンス・ミュージックがメインだと思われがちですが、私は必ずしもそうである必要はないと思っている。
 「踊る」を、身体的な動きだけでなく、心のなかにある概念として捉え、淡々とヴァイブスがいい感じの楽曲たちを並べましたよ~
 「身体を揺らす」ことだけが踊りではなく、心のなかの “なにか” が動いた瞬間、それはもう踊りだから。(コレ結構マジでだから)
 なので、アコースティックや弦楽器の楽曲も入れています。
 50,000回ぐらいはリピートしてね~ん✌️


 次回の連載は、2月2日にリリースする1st EP「15」についてのセルフライナーノーツをお届けします!!!
 書くの頑張りますんで!!!絶対にみてくれ!!!!

 ちゅーことで、1/16も下北沢SPREADにて、ご来場お待ちしています!!!!

 以上、heykazmaでした!!!
 これをみている物体のみんな、良いお年を~~‧₊˚⋅♡⋅˚₊‧

Profile

heykazma(ヘイカズマ)heykazma(ヘイカズマ)
2010年2月10日宮城県生まれ。現在は東京を拠点に活動するDJ、作曲家、モデル、オーガナイザー。幼少期より音楽フェスやデイタイム開催のパーティに足繁く通い、あらゆる音楽に慣れ親しみ、9歳から本格的にDJ活動を開始。experimental、Bailefunk、electronic、Juke/Footworkなど、エレクトロニック・サウンドを軸にジャンルを超越した多彩なプレイスタイルを発見。2024年5月、1st Single「€at P0wer / ALL THAT’S FOOTWOORK」をBandcampで自主リリース。同年7月から音に溶けるパーティー『yuu.ten』をオーガナイズ。幼少期より磨いた審美眼で、ジャンルや表現のをこえてアーティスト同志を結びつけたり、パーティやプロジェクトへと昇華するキュレーターとしての顔も持つ。また、DJ asak(北村蕗)とのB2Bユニット・machakaru、カメラマン東京神父、音楽家北村蕗と共にフォトコレクティブ・HEAVENLY KILLERSのメンバーとしても活動中。ロトスコープアニメーション制作やRemix提供など、幅広い表現方法を持ち、香港の人気DJ Subez Yetiには「いま最も期待する若手DJ」として紹介される。世界各国のWEBラジオでも楽曲が紹介されるなど、多岐にわたる活動を学業の傍ら満喫中。https://lit.link/heykazma

COLUMNS