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interview with The xx  part.2

interview with The xx  part.2

ポップ・ミュージックの魅力輝く

──ザ・エックス・エックス(ロミー)、インタヴュー

取材:木津毅+野田努    通訳:原口美穂   Jan 26,2017 UP

ええ、大好き。わたしもオリヴァーもすごくよく聴くよ。ジェイミーはもちろんだけど(笑)。ポップスやダンス・ミュージックは本当大好きでずっと聴いてきたんだけど、今回のアルバムはリスナーにもわたしたちのそういう一面を感じてもらえるものだと思うな。

■ロミーはクラブ・ミュージックってよく聴くほうですか?

ロミー:ええ、大好き。わたしもオリヴァーもすごくよく聴くよ。ジェイミーはもちろんだけど(笑)。ポップスやダンス・ミュージックは本当大好きでずっと聴いてきたんだけど、今回のアルバムはリスナーにもわたしたちのそういう一面を感じてもらえるものだと思うな。

■とくにどんなダンス・ミュージックが好きですか?

ロミー:80年代のシンセっぽいサウンド……ニュー・オーダーだったりオーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダークだったり、それからイタロ・ディスコ。うん、ディスコ・ミュージックだね。エモーショナルなシンセサイザーが感じられるダンス・ミュージックが好きだな(笑)。

■“アイ・デア・ユー”はザ・エックス・エックスのなかでも、ダンスという意味も含めてもっともアップリフティングな曲ですよね。とくにコーラスの「singing…oh, oh, oh」っていう部分に僕はビックリしたんですよ。すぐにライヴでシンガロングになりそうだなって。

ロミー:ええ、わたしもすごく興奮してるんだ。まだ6公演しかやってないんだけど、みんな曲をまだ知らないのに曲に繋がりを感じてくれているようなリアクションなんだよね。だからこれからアルバムが出て、曲をもっと知ってくれたときにどうなるかなってすごく楽しみにしてるんだ。

■ええ、きっとすぐ合唱になりますよね。ただ、あそこまで一体感のあるものっていままでのザ・エックス・エックスにはなかったんじゃないかなと。

ロミー:ええ、わたしもそう思う。さっきも言ったみたいに、ああいうところから自分たちはポップなものも好きなんだよっていう、新しい面を見せてられていると思うな。今回のツアーのはじめの3公演では“アイ・デア・ユー”からスタートしたんだ。するとすぐにコネクトすることができたね。“リップス”から始めたときは、ミステリアスなムードを残しつつ、だんだん熱をこめていくセットにできたと思うよ。わたしは“アイ・デア・ユー”から始めるほうが好きかな。すぐにオーディエンスとの繋がりを感じることができるからね。それに、それっていままでのザ・エックス・エックスにはなかったものだと思うから。

■『コエグジスト』の“エンジェル”なんかもライヴの映像を観るとアウトロで大合唱になってますよね。

ロミー:ええ、すごいよね!

■あれって、あなたたちにとってすごく驚きだったんじゃないかなと思って。

ロミー:ええ! ほんとに。感動したよね。日本もそうなんだけど、いろいろな国や場所でそうやって応えてくれるんだよね。それはやっぱり、すごく嬉しいことだね。

■いっぽうで、ニューヨークで45人限定のライヴもされてますよね。そうした小さい会場と大きい会場での親密さや一体感の違いってどういうところにあると思いますか?

ロミー:ええ、あれは2、3回同じ日にショウをやったりとか。それが何日も続いて。それは大きい会場でプレイするのとはすべてが違うよね。それは大きさというよりは、ライヴそれぞれで違った親密さというものがあるんだと思う。ニューヨークでプレイしたときも、入ったらすぐに大きいスペースがあるんじゃなくて、サイド・エントランスからトンネルを通って入ってもらうと3人が真ん中にいて、みんなに角で見てもらうっていう状態にしたんだよね。それでみんなは小さい部屋にはじめいるんだけど、天井がどんどん上がっていって、そこで壁が倒れて……そこではじめて大きい部屋にいることがわかるっていう仕組みになってたんだ。

■へえー、おもしろいですね!

ロミー:オーディエンスはそこでちょっと混乱しちゃうんだけど、そうやって旅につれて行きたかったんだよね。そこではオーディエンスとの壁が本当になくなっている。触りたければ触れるっていうぐらいね。それを一度やってみたかったんだ。

■『アイ・シー・ユー』というアルバムには、そういう最小限の親密感と、大勢のオーディエンスとの一体感の両方が表現されているように思えますね。

ロミー:ええ、ええ。“パフォーマンス”っていう曲なんかにはそういう小さい会場で演奏した経験がすごく反映されているね。そういう静寂のなかで生まれる関係性に影響を受けて作った曲もあるね。そこからアルバムに適した形、ライヴに合った形をイメージして作っていった曲もこのアルバムには入ってるよ。

■すごくよくわかります。ザ・エックス・エックスってすごく緊密なコミュニケーションを体現してきたバンドだと思うんですが、これだけビッグになっても、その親密さをより多くのひとに純度の高い状態で届けようとしているように見えるんです。それがすごくよく表れたアルバムではないかなと思いますね。

ロミー:ええ。わたしたち自身もこの変化にはすごく驚いていて(笑)。わたしはバンドにいることによってどんどん自信をつけることができるんだけど、それをすごく嬉しく思ってるな。

■では、ザ・エックス・エックスのもっとも変わった部分と、もっとも変わらない部分はそれぞれどんなところだと思いますか?

ロミー:お互いがお互いをより理解するようになったのが一番大きな変化だと思う。自分たちが何をどう感じるかを理解しているし、そのコミュニケーションの取り方もより良いものになったと思うな。変わらないところは、友情そのものだね。それはまったく変わってないね。たとえば今日もみんなでプールに行ったんだけど、オリヴァーとジェイミーは子どもみたいにはしゃいでて(笑)。わたしが感じるオリヴァーとジェイミーとの特別な繋がりはいまだに変わらないね。

■(笑)まさにそれがザ・エックス・エックスだな、と思いますね。

ロミー:ええ(笑)。

野田:最後にひとつだけ。さっき政治的なことを表現することに興味がないとおっしゃいましたけど、2016年はブレクジットであるとかトランプ勝利だったり、政治的不安定さが露呈した時代だったと思うんですね。そういう社会的な出来事というのは、ザ・エックス・エックスの音楽にまったく影響を与えないんでしょうか。

ロミー:もちろんわたしたちも大人になってはいるし、世界で何が起こっているかは把握してはいるよね。で、もしかするとそれが将来反映されることもあるかもしれない。ただ、社会でそういうことが起こっていながらも、バンドや自分にとって何が大事かを考えたときに、自分がリスナーとして音楽を聴くときは自分が抱えているものから逃避させてくれたり、あるいは逆に向き合わせてくれて乗り越えることを助けてくれたり勇気づけてくれたりするものを優先しているんだよね。自分にとって一番関係があって、作りたいと思える音楽はやっぱりそういうものだと思うな。

野田:なるほど。ではUKには偉大なバンドがたくさんいますが、たとえばザ・スミスみたいなバンドは好きですか?

ロミー:ええ、もちろん(笑)! こうやってUKを離れてみると、たくさんの国のひとがUKの音楽を好きだって本当に実感したんだよね。それでますます、いまは自分の国の音楽が好きになってるよ。

取材:木津毅+野田努(2017年1月26日)

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