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Sapphire Slows First US Tour Diary!

Sapphire Slows First US Tour Diary!

サファイア・スロウズ、USツアー日記

文:サファイア・スロウズ Jun 20,2012 UP

彼はスケッチブックを持ち歩いていて、いつでもどこでも絵を描いてる。部屋にもそこら中に絵があって、どれもめちゃくちゃかっこよかった。彼にとって絵は音楽と同じくらいかそれ以上に大切なものなんだろうと思う。

3/8
ロサンゼルス4日目。Korallreven/Giraffage @ Echoplex

 この日はLAでふたつめのライヴ。その前にINC.のスタジオに遊びに行かせてもらった。家の地下にあったスタジオとは別の、かなりちゃんとしたINC.専用のプライヴェートスタジオ。わかんないけど、4ADに与えられてるのかなぁ?スタジオは広い倉庫みたいなところで、中は真っ白に塗ってあってとてもきれい。天井からは白い透けた布みたいなのがたくさんぶら下げられていて、彼らの美へのこだわりを感じた。メインの空間にはiMacと、生ピアノ、シンセ、ミキサー、数本のギターとベース、ドラムセットがあって、それとは別にクッションで防音してある小さな歌入れ用の部屋がある。(スタジオの写真は彼らのサイトで見れるよ! でもつい最近レコーディングが終わって引き払っちゃったみたい。)

 ふたりは今新しいアルバムの最後の作業中で、そのなかの何曲かを聴かせてもらった。INC.のアルバムなんてもう聴かなくても最高なのはわかってるけど、やっぱり最高だった。それからふたりは曲を作りはじめた。AndrewがMPCでドラムを打ち込んで、Danielはピアノをひいてる。ふたりはもともと、他のアーティストのライヴのサポートをするスタジオミュージシャン? のようなことをしていたらしく、とても演奏がうまい。私はふたりの生演奏をききながらぼーっとして、このまま死んでもいいなって感じだった。そのくらい素晴らしい空間で、素晴らしい音楽で、ふたりが美しくてかっこよすぎたから! そんな感じでしばらく音を聴かせてもらったり、いろいろしてるうちにライヴのリハに行かなくちゃいけない時間になった。名残惜しかったけど、AndrewとDanielに自分のレコードを渡して、お礼を言って、お別れ。


INC.のスタジオにて。左奥がAndrew、一番右にいるのがDaniel.左手前がリハーサル前に迎えにきてくれたPiperで、右奥に立ってるのはPiperの友だちのJosh.

 この日のライヴはKorallrevenやGiraffageと。同じくUSツアー中のKorallrevenは意外ながら〈Not Not Fun〉が好きらしく、私が彼らのオープニングをつとめさせてもらうことに。場所はEcho ParkというLAのインディーシーンの中心にある、Echoplexという結構大きめの箱だった。私はこの日のライヴ中、実はあまり体調がよくなくて、ダウナーで頭がフラフラになってたんだけど、友だちを連れて見にきてくれてたPiperやBritt, Nick, Zaneたちはみんな暖かく見守ってくれた。


Sapphire Slows LIVE @ Echoplex

 ライヴのあと、私が明日LAを経つから、ということでPiperたちがホテルの屋上のバーみたいなところに連れて行ってくれた。オープンルーフで開放的な中、音楽がガンガン鳴っていて、ダウンタウンが見下ろせる景色のいいところ。夜景がすごくきれいで。きっと彼らなりに、普段行かないような特別な場所に連れて行ってくれたんだと思う。Piperはずっとおしゃべりしてたし、PuroのバンドメンバーのAustinはずっとハイテンションで踊ってる。Zaneはここでもずっと絵を描いてた。みんな同い年くらいで友だちみたいに接してくれたからすごく楽しかったな。LAのシーンでは結構若い人が多かった。Puro Instinctも、SFV Acidも、Suzanne Kraftも、INC.も、みんな20代前半。みんなと離れるのは本当に寂しかったけど、またアメリカに来たら遊ぼうね! 日本にも来てね! と言ってバイバイ。


ホテルの屋上のバーで、Austin, Josh, Piper, 私, Zane。(左から)

3/9
サンフランシスコ初日。Donuts @ Public Works w/Magic Touch & Beautiful Swimmers

 ロサンゼルスからサンフランシスコへ移動の日。朝早く出発。フライトは一時間くらいで、すぐサンフランシスコに到着。空港まではMagic Touch/Mi AmiのDamonが迎えにきてくれた。Damonはツアーのことも助けてくれていたし、アメリカに行くずっと前から連絡を取り合って一緒に曲を作ったりもしていたので、やっと会えたって感じで嬉しい! サンフランシスコでは一緒に作った曲をプレイできるのも楽しみだった。

 この日の夜はDonutsというDamonの友だちのKat(DJ Pickpocket)がオーガナイズしてるパーティでライヴ。とりあえずDamonの家に荷物をおかせてもらったあと、タコスを食べに行った。サンフランシスコではほぼ毎日タコスだったような......そのあとBeautiful SwimmersのAndrewとAriと合流して、アイスクリームを食べたり、公園みたいなところで犬と遊んだりビールのみながら夕方までまったりと過ごす。サンフランシスコにいる間はずっとMagic Touch、Beautiful Swimmers、Katと一緒に遊んでた。

 17時くらいに一旦サウンドチェックへ。会場はPublic Worksという、壁いっぱいに派手な絵が描いてあって素敵なところ。この日のライヴはMagic Touchと私だけだったので、サウンドチェックとセッティングを終えてDamonの家に戻ると、オーガナイザーのKatと、テンション高めのAndre(Bobby Browser)が来てた。Andreは大量のパエリアとサラダを作ってくれて、すごくおいしかった! みんなで腹ごしらえをしたあと、疲れていた私はパーティのオープンまでちょっとだけ寝て、ライヴのため再びPublic Worksへ。ライヴはこのとき3回目だったけど、まだ緊張で頭がぼーっとしてる感じがあって、なかなか慣れない......。

 ライヴのあとは外でAndreと話して、その会話がすごく印象的だった。機材についてきかれたから、Macと、中古のMidiコントローラーと、ジャンクのキーボードと500円のリズムマシンしか使ってないの、というとびっくりしてた。Andre いわく、「音楽を作るっていうこととDJをするのは全然ちがうし、DJをやろうとする人は多いけど作ろうとする人はあんまりいない。お金と機材がないと作れないと思ってる人が多いし、持ってる奴らに限ってみんな『僕はJunoもMoogも808も、あれもこれもたくさん持ってるんだぜ!』って機材ばかり自慢する。じゃあ君の音楽はどうなの? ときくと『それはちょっと......』って、肝心の音楽は作ってなかったりしてね。でも君は少ない機材でもちゃんと自分らしい音楽を作ってるし、もしもっとお金と機材があったらもっとすごいことができるってことじゃん!」私はそんなふうに考えたことがなかったからすごく嬉しかったけど、なんだか照れくさくなってなんて言えばいいのかわからなかった。それでまた「でも、日本にはこんなに素敵なミュージシャン仲間たくさんいないからうらやましいよ」って言ってしまったんだけど、Andreが「僕はOaklandに住んでるけど同じ趣味の仲間たちとミーティングするときは10人もいなくて、多くて7、8人くらいかなぁ? OaklandはHIPHOPのシーンが盛んだからあんまり仲間がいないんだ」と言ってるのを聞いて、どこにいても同じなのかもしれないなぁと思った。

 私の次にはMagic Touchがライヴをして、そのときにDamonと一緒に作った曲もプレイした。初めてで慣れないけど、一緒にライヴをするのはすごく楽しかった。Beautiful SwimmersのDJもかなり最高で、みんなで踊りまくった。思っていたよりディスコっぽくなくて結構ハードな4つ打ちばかりだったのは、最近の彼らの趣味かも。

 同じPublic Worksでは別の階にある大きいフロアで同時に違うイヴェントをやってて、(スタッフのChrisいわく、Burning Manみたいなイヴェント)そっちにも少しだけ遊びに行った。変なコスプレをしたり、変な帽子をかぶったり、頭に角をつけてる人たちがたくさんいて、異常に盛り上がっていた。どのへんがBurning Manだったのかは謎だけど、たぶんあのコスプレみたいな人たちのことを言ってたんだろう......。

 そのあと疲れてきた私はうっかり、階段のところでうたた寝をしてしまった(ほんとに一瞬)。知らなかったけど、アメリカではクラブで寝るのはタブーらしく? いきなりガードマンのいかつい黒人さんたちが3人くらいやって来て引きずり出されてめちゃ怒られた(まじで怖かったー!)。みんな私が疲れてるのを知っててかばってくれたけど、最初なんで怒られてるのかわからず、え? 何も悪いことしてないよ! 状態でした。寝るだけであんなに怒られるとは......。そう、場所によるとは思うけど、アメリカと日本のクラブで違うなぁと思ったところはいくつかあって、「絶対に寝てはいけない(経験済み)」「お酒は2時までしか飲めない」「イヴェント自体もだいたい朝4時までには終わる」「室内は絶対禁煙」っていう感じだったな。

 イヴェントが終わったあとみんなで歩いて帰って、朝7時頃に違うパーティでBeautiful SwimmersのDJがあったけど私は起きられなくてそのまま寝ちゃった。みんなが帰ってきたのは朝9時くらい!

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