「Nothing」と一致するもの

DJ yoshimitsu(S.E.L) - ele-king

autumn dub selection 2010


1
Troyah - Disco Dub Set - S.T Eeik

2
Augustus Pablo - no entry - maroon

3
Farmer In The Sky - JAHTARI RIDDIM FORCE - BASTARD JAZZ

4
Prince Fatty - Gin and Juice - Mr.Bongo

5
Grand Magneto- Let's Dance -Big Single

6
Tony Brevett & The Israelites -Starlight - Motion

7
Tommy McCook - Fisherman Special - Vivian Jackson

8
Keith Hudson - Pick A Dub - Mamba

9
Scientist -Scientific Dub - Clocktower

10
Scientist -Scientist Meets the Space Invaders - Greensleeves

DJ Wataru Takano (HOUSE GROW) - ele-king

最近のお気に入り


1
Frederic Francois Chopin - etude - kentaro iwakis island jazz remix - RAMBLING

2
JUZU a.k.a MOOCHY - Re:momentos movements - CROSSPOINT

3
Waltz - Quater Man-blendmix - JET SET

4
V.A - THE WORLD ENDS:AFRO ROCK & PSYCHEDELIA IN 1970S NIGERIA - SOUND WAY

5
DENPUN - FINAL FANTASY - dplab

6
Waves - Encounter - BEAMS RECORDS

7
Fela Kuti - WITCH CRAFT -K CIV Edit- - K CIV

8
Jeremy Duffy - Eagle Flight - Duff Disco

9
DANNY KRIVIT - EDITS BY MR.K LIMITED 12" SAMPLER #1 & #2 - STRUT

10
COLM K + FREESTYLEMELLOWSHIP - DANCING SKULLS - Bastard Boots

Group Inerane - ele-king

 グループ・イネラネ......西アフリカのサハラ砂漠南のニジェールの、サハラ砂漠の遊牧民トゥアレグ族のロック・バンドによる最新アルバムである。ターバンを巻いた砂漠のロック・バンドで、彼らがストラトキャスターを抱えているだけでも、まあ、絵になる。ちなみに『ギターズ・フロム・アガデス』の"アガデス"とはこんな光景のところである。
 『ギターズ・フロム・アガデス』の第一作目は2007年にリリースされている(それは現在、1万円を超える高値が付けられている)。レーベルはこの10年、タイのロックからベトナムのフォーク、シリアやマリ、リビアやサヘルの最新の音楽など、東南アジアから西アフリカの音をかき集めては発表している、サン・シティ・ガールのアラン・ビショップとヒシャム・マイェットによる〈サブライム・フリーケンシーズ〉。同レーベルから出ているシリアのカントリー・フォーク集に関しては三田格が本サイトで紹介しているが、そう、USでは〈サブライム・フリーケンシーズ〉、UKでは〈オネスト・ジョン〉や〈ストラト〉とかいろいろ、ゼロ年代以降の欧米ではエチオピアのジャズや南アフリカのハウスやシャンガーン・エレクトロ、バゾンバ族のダンス・ミュージックなど、アフリカ音楽への新たな関心が高まっていて(それもインディ・ロック、クラブ系、ヒップホップ系からだ)、トゥアレグ族による砂漠の音楽シーンも熱心に紹介されている。世界的に有名なのは日本盤も出ているティナリウェンで(とくに2004年の『アマン・イマン〜水こそ生命』はよく知られている)、グループ・イネレンも評価の高いバンドのひとつである。

 さて、そこで......まずは、デトロイトのことを何も知らずに"ストリングス・オブ・ライフ"を聴いたときのことを思い出してみよう。そして彼らの背景を思わず、音だけに集中してみる......というのは、『タイニー・ミックス・テープ』のレヴュワーが「背景に囚われずにこれを聴け」とうるさいからである。
 M.I.A.問題の反動だ。われわれが思っている以上に、USの音楽業界はテロリストを父に持つという神話性に振り回されたのかもしれない。まあ、それを思えば『ニューヨーク・タイムス』のスキャンダルな記事も理解できなくもない。たしかに......、もしマッド・マイクがIT企業の役員の息子だったとしても、"ハイテック・ジャズ"は同じように多くのクラバーを踊らせたに違いないが、しかし背景を気にしすぎるなというのもある意味ナンセンスだ。音楽は環境に磨かれるわけだし、知ることによってわれわれは理解を深めることができる。そしてそれは踊ることとはまた違った喜びになりうる。ともあれ、『タイニー・ミックス・テープ』のレヴュワーは、ある種のたとえ話として、ライナーノーツに頼らなくても、それだけ本作が素晴らしい音楽だと言いたいわけである。たしかに「この音楽はまったく素晴らしくて、生命を主張し、あらゆる方法で祝福する」。異論はない。

 スタジオ・ライヴによるこれは、ラフな録音ながら、彼らの音楽の魅力は伝わる。いわば地球の裏側の砂漠を旅するジミ・ヘンドリックスによるダンス・バンドである。A面の1曲目の"Telalit"がとくに最高で、これは3拍子の曲だが、ビビ・アーメドとコウデデのふたりによるエキゾティックだがどこかブルースなギターのリフが反復し、独特なシンコペーションを生んでいる。トゥアレグ語のヴォーカルが挿入され、欧米で言うところの"サイケデリック・ガレージ・ロック"な様相を見せるが、欧米のそれとは違う独特の響きを有している。B面の1曲目の"Tchigefen"と2曲目の"Ikabkaban "もまた3拍子の曲だが、前者はソウルフルで後者は瞑想的でサイケデリックだ。どの曲に関しても言えるのは、ギターのリフとそのアンサンブルがユニークなことで、音量としてもヴォーカルより大きく、それはこの音楽の魅力のひとつになっている。

 トゥアレグ族はニジェールとマリで反政府武装闘争を展開している。砂漠の遊牧民としての長い歴史を持つ彼らは、欧米化を拒み続け、そして生活に窮している。最初のアルバムでセカンド・ギターを弾いていたアジ・モハメドは活動家のひとりとして頭を撃たれ死んでいるが、ビビ・アーメドは新しいギタリストとしてコウデデをバンドに加入させると、このアルバムを録音した。
 ニジェールは2010年、軍のクーデターにより軍事政権となり、国境の閉鎖と夜間外出の禁止を発令した。トゥアレグの音楽シーンにはややこしくも大きな物語がついてまわる。『タイニー・ミックス・テープ』のレヴュワーはそれを忌避したいのだ。何故ならグループ・イネラネの音楽からは、そうした好戦的で政治的なニオイがまずしないからである。音楽はダンス・ミュージックであり、祝祭性に満ちている。彼らはパーティ・バンドなのだ。

 そして......M.I.A.を知らなければタミル・タイガーのことなど関心も寄せなかったように、グループ・イネラネを聴かなければトゥアレグ族について調べようとする契機を持たなかっただろう。音楽は祝祭だが、より多くを学ぶための入口にもなる。

Expressway Yo-Yo Dieting - ele-king

 先月、アウター・スペースをピック・アップした際に「ドローンとテクノの壁にも穴が空きはじめ(中略)それがひとつの流れになるならば、スティーヴン・オモーリーのギターにジェフ・ミルズがリズムをつけるとか(中略)聴いてみたいと思う組み合わせは無数に思い浮かぶ。誰が最初にやるんだろうか」と書いた直後にデトロイト・テクノのホアン・アトキンスがこのところ急速にドローンへの傾斜を強めているサイキック・イルズのリミックスを手掛けていて、一瞬はゲッと驚いたものの、仕上がりはそれほどのものではなかった。キックが途絶えてドローンの一部がループされるなど手法的にはテクノ・フィールドに引きずり込んだだけで、ドローンは素材として料理されていただけだったからである。かなり本格的なドローン・ミュージックがダンス・ミュージックのリミックスを求めた例としてはもちろん特筆に価するし、アトキンス以外にはファウストやバットホール・サーファーズからギビー・ヘインがリミキサーに起用されているという発想は、もちろん、悪くはなかった。

 同じ時期にリリースされたインディグナント・セニリティ(タイプから『プレイス・ワグナー』をリリース)ことパット・マウアーによる別名義は、しかし、何か違う扉をこじ開けようとしているように感じられる。簡単にいえばドローン・サウンドにさまざまなタイプのダンス・ビートがミックスされ、それらがDJミックスであるかのように構成された結果、ドローンとしてもダンス・ミュージックとしても使えないものに仕上がっている。そのどちらかを求めている人には単なる失敗作でしかない。ビートが導入されているという時点でドローン・サウンドとはとてもいいがたく、ダンス・ミュージックとしての機能を持つにしては全体がドローンに呑まれすぎで、どうしてもビートを追い続ける努力が必要になってくる。両方の価値観が渾然となって襲ってくるサウンドは壮大なる失敗作としかいいようがなく、その混沌とした存在感をなぜかわくわくしながら受け止めるのみである。なるほど、〈ウィアード・フォレスト〉にしかこれは出せないだろうと思いながら。

 テクノやブレイクビーツ風のリズムも使われているけれど、ヒップホップのリズムやカット・アップ、あるいはジャケット・デザインに〈トミー・ボーイ〉のシルエットが使われるなどヒップホップの幻に取り付かれている様子はありありで、「バブル+サグ=実体のないチンピラ」とでも訳すのか、アルバム・タイトルもそんな風情を偲ばせる(インディ・ロックとヒップホップの架け橋となったアンチコンには、その初期にはヒップホップの正統を名乗ろうという気概があったけれど、ここにあるのはもはやフィールド・レコーディングの対象としてのヒップホップでしかない)。

 ドローンの波間から残像のように立ち現れるヒップホップの幻影。ヒップホップをドローンに溶かし込んだという意味では力作である。とはいえ、それはもはやドローンではない。では......何なのだろう?

Tricky - ele-king

 子供の頃から朝起きるとまず吸って、そして寝る直前まで吸い続けていたという彼は、新作のジャケットでも思い切り吸っている。......が、最近は、喫煙をやめているらしいのである。「3週間止めているんだ」、そういう彼に『ガーディアン』(9月19日付)の記者は驚き、そして確認する。「止めたいと思っている」、とトリッキーは答える。明らかな変化だ。
 42歳のトリップホッパーは、そして同紙のインタヴューで、(まさに濃い煙の賜物であり、煙そのもののカオスの具現化とでも喩えられるであろう)自らの初期の作品を「醜悪に聴こえる」とまで言っている。実際に新作は、数多くの賞賛を浴びた過去のどれとも違っている。アイルランドの歌手、フランキー・ライリーとデュエットするスローなファンク"エヴィリー・デイ"、エレクトロ調のダンスホール"UKジャマイカ"、アルジェリアのギタリストをフィーチャーしたソウルフルな"ハキム"、スウィングするリズム&ブルース"カム・トゥ・ミー"、ロッキンなダンス"マーダー・ウェポン"......より多彩で、よりダンサブルで、誤解を恐れずに言えば、よりポップだ。
 
 トリッキーのアルバムはファンのあいだではよく指摘されるように、とにかく1曲目が最高である。2年前の『ノウル・ウエスト・ボーイ』の冒頭の咳き込むようなブルース"プピー・トイ"、『ジャックスタポーズ』の突き刺さるナイフのような"フォー・リアル"、そしてもちろん『マキシンクェイン』のトリップホップの頂点と言えるであろう"オーヴァーカム"......それらは、そこにいるだけで目が痛くなりそうな、モクモクと煙の充満した地下世界の魅惑的な入口として機能している。甘美な魔物が耳元で囁き、手招きしているのだ。
 そうしたトリッキーのある種サタニックな響きは、彼の特異なバイオグラフィー(母親の自殺、育ての親である叔父の家での親戚同士の血まみれの喧噪といった幼少期の記憶、あるいはドレスを着てドープを吸ってクラビングしていた日々、あるいは兄弟たちの非業の死)を知らなくても、リスナーを深いネガフィルムの世界へと沈ませる魔力を持っている、が、しかし、彼の音楽から彼の自叙伝を排除することは不可能でもある。有名な"ヘル・イズ・アラウンド・ザ・コーナー(角を曲がればそこは地獄)"は言うにおよばず、2枚目のアルバム『ニアリー・ゴッド』も彼の記憶とその恐怖の妄想の産物だったが、マッシヴ・アタックと違ってトリッキーは、ブリストルから逃げるようにまずはロンドンに住み、次はニューヨークへと、で、その次はロサンジェルスへと移り住んでいる。そしていまはパリ、新作は初のパリ録音でもある。
 
 「進むためには振り返らなければならない。過去について書かなければならない」、トリッキーは『ガーディアン』の記者にそう語っている。たしかに、『ノウル・ウエスト・ボーイ』によって長いあいだ逃げ続けてきた故郷に目を向けた彼は、マッシヴ・アタックの「デイリーミング」から20年後に発表された9枚目のアルバムにおいてもブリストルを見つめている。アルバムの題名である『ミックスド・レース』(ミックスされた人種)とは、トリッキーの説明によれば彼が経験したブリストルのマルチ・カルチュアラルな音楽シーンから来ている。このアルバムの驚くほどの多彩な音楽性は、彼の記憶のポジティヴなところによるものなのだ。アルバムには、刑務所から戻ってきた実弟マーロン、キングストンのポリティカルな女性"ハードコア"ラッパーのテリー・リン、あるいはボビー・ギレスピーらが参加している。
 政治と宗教を同等に憎むという彼は、その理由を「何も変えないからだ」と話している。ストリートワイズとはそういうところで身に付くものであり、トリッキーにとってターニング・ポイントになるであろう『ミックスド・レース』には歳を重ねたストリートワイズの寛容さが出ている、と言えるだろう。なにせアルバムにはクラブでプレイできるような曲が初めて収録されているのだ。もちろんそれらがいままでのファンをがっかりさせるようなことはない。

Shop Chart


1

DJ FUNNEL

DJ FUNNEL AMBIENT PARK VOL.1 melting folk mix MOIRE / JPN »COMMENT GET MUSIC
美麗なメロディーラインの楽曲~トリップ感満載のサイケデリックサウンドを、おなじみのFUNNEL独特のMIXで、時間軸を穏やかに狂わし安住の地へと導いていく。ジャケットは、彼が日常の生活で訪れた場所で何気なく撮られた写真の画像やコーヒーの匂いが薄っすらと染みる1点1点異なる仕様で、すべてハンドメイドで制作された限定MIXCD!!

2

COMMIX

COMMIX Re:Call To Mind METALHEADZ / UK »COMMENT GET MUSIC
COMMIX最高傑作アルバム「Call To Mind」が豪華メンバーによってリミックスを施され再リリース! DUBSTEPからは、NON PLUSのINSTRA:MENTAL、EXITのD BRIDGE、HESSLE AUDIOのPANGAEA、HYPER DUBのBURIAL、HOTFLUSHのSIGHA、そして2562の変名A MADE UP SOUNDが参加。またデトロイトを代表するUNDERGROUND RESISTANCE、さらにベルリンシーンを代表するMARCEL DETTMAN、WORKSHOP/MIKRODISCOのKASSEM MOSSE等、普通では考えられない各シーンを代表するプロデューサー陣が参加したプレミアムなリミックス・アルバム!

3

MICHEL CLEIS

MICHEL CLEIS Un Dolce CADENZA / GER »COMMENT GET MUSIC
La Mezclaのヒットが記憶に新しいMICHEL CLEIS の12"が同じく『CADENZA』からリリース。完全にジャンルを横断した早くもクラシック入り決定のキラー盤。A-1"Litoral (Original Mix)"はQUANTEC & HIS COMBO BARBARO 「Un Canto A Mi Tierra」ネタ使い。B-1には、すでに現場でスピンされまくっているというキラートラックB-1"Don Fiore (Original Mix)"を収録。

4

EMMANUEL JAL

EMMANUEL JAL Kuar EP INNERVISIONS / GER »COMMENT GET MUSIC
Henrik Schwarz リミックス!!!!ケニアのシンガーEMMANUEL JAL の楽曲をHenrik Schwarz と 北欧エレクトロ・ユニット THE KNIFE のメンバー Olof Dreijer のリミックスを収録した1枚。A-1はHenrik Schwarz。自身もすでにプレイ中というさすがのリミックス。B-2 Olof Dreijer はオリジナルを自身の色、ダーク・エレクトロ・ハウスに昇華。

5

WESTBAM

WESTBAM A Love Story 89-10 KONTOR / GER »COMMENT GET MUSIC
今年でついに21年という長い歴史に終止符を打つ事となったこのテクノ・ミュージック最大のフェスティバルに第1回目から参加し、またLOVE PARADEのアンセムも数多く手がける等非常に深い関わりを持つジャーマン・テクノの首領、WESTBAMによる"LOVE PARADEに捧げる"スペシャル・コンピレーション/ミックスCD!!

6

PACIFIC HORIZONS

PACIFIC HORIZONS Forest Electric/Jack Parsons' Laboratory PACIFIC WIZARD FOUNDATION / US »COMMENT GET MUSIC
1stシングルがDJ Harveyの強力サポートの元大ヒットを記録したUS発のPacific Horizonsの第2弾シングルが到着!前作の流れを踏襲したエモーショナルなギターを鳴らすAサイドは温かみのあるコードと生ドラムな鳴りが魅力。Bサイド"Jack Parsons' Laboratory"では様々な要素を絶妙にミックス、ドープかつドラマティックに展開する楽曲性の高いトラック!

7

ROBERT OWENS

ROBERT OWENS Art COMPOST / GER »COMMENT GET MUSIC
Larry Heard他、豪華プロデューサー陣のバックアップの元、レジェンドRobert Owens、3年振りとなる2枚組フルアルバム完成。ディープかつリズミカルに、時にクラシカルなアシッドに、エモーショナルなダンストラックを披露。黒くそのウェットな歌声を存分に引き出し絶妙な温度感が心地良いヴォーカル・アルバムへと仕上がった。

8

LEVON VINCENT

LEVON VINCENT Recorded Lived@Club Eleven UNDERGROUND QUALITY / US »COMMENT GET MUSIC
USアンダーグラウンドハウスの要注意人物、JUS-EDと共に、実力と知名度を徐々に上げているキーマンLEVON VINCENT。9月に来日した際、西麻布ELEVENにてプレイした音源をCD-R化!自身の作品のような、インダストリアル+アシッド感は幾分抑え目に、NYに始まる東海岸のHOUSE MUSICの地下っぽさを抽出した骨太なMIX音源!

9

DJ SLUGO

DJ SLUGO Chicago Old School Mix Vol.1 SUBTERRANEAN / US »COMMENT GET MUSIC
かつてDance Maniaから数々のシングルをリリースしてきたGhetto DJ Sligoが80年代のシカゴハウス・クラシックにスポットを当てミックスしたローカルリリース・オンリーの1枚。全30トラックと聴き応え十分の内容!

10

DJ ROC & DJ D-BLOCK

DJ ROC & DJ D-BLOCK Juke City 3 VIOLATOR / US »COMMENT GET MUSIC
80年代にうまれたシカゴハウス、そして90年代のDance Maniaを中心としたGhetto House / Bootyと枝分かれシカゴのローカルのみで独自の進化を遂げ、デトロイトの「Jit」と共に発展してきたストリートミュージック「Juke」。今回ディスクユニオンではローカルのみで販売されているJuke~Ghetto House~Chicago House ClassicsのミックスCDRを入手、ぜひこの機会にチェックしてみてください!

Chart by JETSET 2010.10.11 - ele-king

Shop Chart


1

DJ YOGURT & KOYAS

DJ YOGURT & KOYAS INTO THE PEAK / RIDE IT ON »COMMENT GET MUSIC
DJ Yogurt & Koyas名義としては、初となるダンス・トラックを収めた限定12インチが登場!KLFの「Chll out」のトリビュート盤が大ヒット中のDJ YOGURT & KOYAS。その「Chill Out」製作中にダンスものが作りたい欲求に襲われて完成した強烈な2トラックを収録!

2

MOODMAN / SHHHHH

MOODMAN / SHHHHH ZZK RECORDS PRESENTS THE DIGITAL CUMBIA EXPLOSION »COMMENT GET MUSIC
MoodmanのミックスCD+ShhhhhがコンパイルしたCDの豪華パッケージ!アルゼンチン、ブエノスアイレスに拠点を置くZZK Recordsの音源の魅力を余すことなく堪能できる珠玉の一品!さらに限定特典として、Moodmanのミックスをさらにもう1枚!

3

CUT CHEMIST

CUT CHEMIST ADIDAS TO ADDIS »COMMENT GET MUSIC
大好評ライブ・ミックス"Sound Of The Police"から2曲が12"カット!同ライブの主役だった、Mulatu Astake"Alemiye"使いのエキゾチックで激グルーヴィーな"Adidas To Addis"!

4

NITE JEWEL

NITE JEWEL AM I REAL? »COMMENT GET MUSIC
Prins Thomasお買い上げ!素晴らしいとしか言えません。西海岸インディ・シンセ・クイーンがさらに輝くスーパー傑作マキシ!!説明不要のNite Jewel、ホームGlorietteから6曲入りEPが到着しました!!全て新録音、プロデュースはもちろんCole M.G.N.=Samps。

5

MARK RONSON & THE BUSINESS INTL

MARK RONSON & THE BUSINESS INTL THE BIKE SONG »COMMENT GET MUSIC
注目のアルバムから今度はSpank Rockを迎えたポップなキラー・チューンがカット!スコティッシュ・バンド、ViewのKyle FalconerによるVo.も心地よい一曲。そしてSide-BにはMajor Lazer Remixを収録!

6

AUTRE NE VEUT

AUTRE NE VEUT S.T. »COMMENT GET MUSIC
またまたOled English Spelling Beeからの超衝撃盤。本気80'sメロディにシビれまくりです!!Toro y MoiとNite JewelとGamesを足して80年代MTVで割ったような衝撃のインディ・シンセ・ソウル・ユニット、Autre Ne Veutのデビュー・アルバム!!

7

FINDLAY BROWN

FINDLAY BROWN PROMISED LAND »COMMENT GET MUSIC
永遠のハウス古典大名曲の素晴らしいカヴァーが遂にシングル・カット!!This Is Musicから'08年にリリースされた"All That I Have"に収録され話題を呼んだシカゴ・クラシック"Promised Land"のカヴァー&Pilooski Editが、フランス"Record Maker"から10"ゴールド・カラー・ヴァイナルにて再登場。

8

BABE, TERROR

BABE, TERROR SUMMERTIME OUR LEAGUE »COMMENT GET MUSIC
Gonzalesの爆裂ヒットも記憶に新しいErol Alkan率いるPhantasy Soundから、新星Babe, Terrorによる当店直撃レフトフィールド・ミニマル・リミキシーズが登場!

9

UMAMI / NICONE

UMAMI / NICONE I COME TO YOU »COMMENT GET MUSIC
即戦力仕様のエキゾ・スウィンギン・ミニマル・ハウス特大傑作が誕生!!前002番が当店爆裂ヒットしたモントリオール系スウィンギン・ミニマル・レーベルからの第3弾。必殺の日本戦後歌謡ネタ炸裂のB2がヤバ過ぎます~!!

10

DUFF DISCO

DUFF DISCO I NEED YA EP »COMMENT GET MUSIC
Eddie C, James Johnstonをリミキサーに起用し、注目のフレンチ・レーベルにDuff Discoが初参戦!!自身のレーベルも立ち上げ波に乗るUKのJeremy Duffyによるソロ・プロジェクト"Duff Disco"の最新作がフランスCompositeから登場。Under The Shade諸作品を彷彿とさせるグルーヴィ・トラック満載でのデリバリーです。

Solar Bears - ele-king

 かつてトラウマはトラとウマに分かれてどうのこうの......といってたのは浅田彰だけど(爆)、00年代前半の花形サウンドだったエレクトロクラッシュもいつのまにかチップチューンとチルウェイヴに分かれていた。M.I.A.のレーベルにサインしたスレイ・ベルやディスラプト、あるいはクォーター330やニール・キャンベルによるアストラル・ソシアル・クラブの新作もチップチューンで、聴いたことはないけれど、撲殺少女工房やエラーズもその筋に当たるらしい。アイコニカフライング・ロータスも部分的には手を出しているし、ペット・ショップ・ボーイズは早くも「ドィド・ユー・シー・ミー・カミング?」でリミックスに取り入れている。詳しくは書かなかったけれど、実はコレもそうだった→https://www.dommune.com/ele-king/review/album/000755/
 いっぽうのチルウェイヴはエレクトロクラッシュ(やその先祖である80年代のシンセ-ポップ)がシューゲイザー(とくにアンビエント・シューゲイザー)と結びついたもので、アリアル・ピンクウォッシュト・アウトが起源とされている。サーフ・ミュージックとの親和性も顕在化していて、このところ急速に拡大しているのは......レヴュー欄の過去ログを参照。
 
 ダブステップの狂騒に湧く〈プラネット・ミュー〉から「イナー・サンシャインEP」でデビューしたダブリンのジョン・コワルスキーとライアン・トレンチもその裾野を広げようとするニュー・カマー。ほぼ1ヶ月のインターバルでリリースされたデビュー・アルバムもチルウェイヴの例に漏れず、実にやる気のないはじまりで、EPでは『レムリアン』の成功で知られるアンビエント調ヒップホップのローンによってリミックスされていた"ツイン・スターズ"のオリジナルや続くタイトル曲に辿り着く頃には完璧にダレ切っていること請け合い。なんの深みもない音楽の谷間に意味もなく埋没してしまいます。エレクトロクラッシュからチルウェイヴを通り越してすでにラウンジ・ミュージックの域に達していると考えたほうがいいのかもしれないし、レコード・ショップのバイヤーを真似て「これがチルウェイヴの決定版だ!」と開き直ったほうがいいのかもしれない。実際、ティーンガール・ファンタジーのデビュー・アルバムはそのように書かれていた。半分ぐらいはバリアック・ハウスなんだけど。

 チルウェイヴの穏やかさにはひとつ特徴があって、それは感情的な強さを持たず、思ったほどセンチメンタルでもなければ絶望感もなく、ましてやハッピーではないし、メロディが豊富なわりにどこか淡々としていることだろう。なぜ、ここにリズムがあり、ロー・ファイのクリシェから意識的に遠ざかろうとするのか。一脈で通じる部分があるながらもピンク・フロイドのようなドラマ性はもちろんループ・サウンドの多用によって周到に回避されている(やはりアニマル・コレクティヴについてもっと考えるべきなのか?)。彼らはいったい、何を抑圧しようとしているのだろうか。それともこのシーンにフロイト的な葛藤が隠されていると判断する僕の方が何かに抑圧されているのだろうか。わからない。ぜんぜん、わからない。

 そういえば、10年ほど前に♪心の揺れを静めるために静かな顔をするんだ~と歌い出す曲があったな......

Chart by Pigeon Records 2010.10.08 - ele-king

Shop Chart


1

Axel Boman

Axel Boman Holy Love Pampa [GER] »COMMENT GET MUSIC

2

Crue-l Grand Orchestra

Crue-l Grand Orchestra Barbarella Crue-L Records [JPN] »COMMENT GET MUSIC

3

Dasha Rush

Dasha Rush Sonic State Sonic Groove [US] »COMMENT GET MUSIC

4

Donato Dozzy

Donato Dozzy K Further Records [US] »COMMENT GET MUSIC

5

Hot Chip

Hot Chip Hand Me Down Your Love - Wild Geese Remix White [UK] »COMMENT GET MUSIC

6

Michel Cleis

Michel Cleis Un Dolce Cadenza [CH] »COMMENT GET MUSIC

7

Pacific Horizons

Pacific Horizons The Forest Electric / Jack Parsons' Laboratory Pacific Wizard Foundation [US] »COMMENT GET MUSIC

8

Peter O

Peter O Tell Me Herz Ist Trumpf [GER] »COMMENT GET MUSIC

9

Psyk

Psyk Throes Figure [GER] »COMMENT GET MUSIC

10

Traks Boys

Traks Boys Starburst Internasjonal [NOR] »COMMENT GET MUSIC

タバタミツル - ele-king

 出てから半年ちかく経った作品をとりあげるのはインターネットの即時性の面でどうかと思わなくもないが、タバタミツルの『ルシファー』は聴くたびに肝銘と混迷を深める作品なので、おゆるしいただきたい。しかしタバタミツルの『ルシファー』はゆるしを乞うようなものではない。不易流行の流行の部分と敢然と袂をわかっており、その点では野田努のアフィ評で(二木信とともに)ファッショナブルじゃないといわれた私にはぴったりだが、タバタミツルがファッショナブルではないというわけではない。タバタミツルの音楽には不易を徹底してきた孤高――と書くとひどく陳腐だが――と、それに対する含羞があり、それらのブレンドはタバタの加わったのいづんずりやオリジナル・ボアダムスの脱力感をたんに脱力のままにしておけない狂気へとある種の屈折を抱えたまま転調し、80年代末からゼロ年代を通り現在にいたる彼の特異なキャリアの底流になっている。

 このアルバムではそれがもっとも顕著に噴出しているのは、このアルバムがポップあるいはウタモノのせいだ。歌とギターの多重録音を中心とした『ルシファー』の簡素なメロディと反復構造は麻薬のような酩酊感をもっているが、私はこれらの音の連なりは恣意的な逃避のためのトリップ・ミュージックというよりも、無意識下の譫言みたいな虚空に言葉を投げるような、身体的である以上に本能としてのサイケデリック・ミュージックを聴いた思いがした。余分な装飾を身につけないということだ。いや、もしかしたら裸かもしれぬ。裸でありつつづけることがタバタミツルに含羞をもたらしたとすればファッションとやはりはちがう。元から裸だったのか、いつしかそうなったのかは問題ではない。ある時期から一貫して裸だったのがおそるべきことなのだ。『ルシファー』でタバタはそれを実証するようにギターのワン・フレーズ、歌のメロディの一片にまで降りて、音楽が成り立ってしまう(「成り立ってしまう」に傍点をふってください)不可思議な作用を探り当てようとする。そこでは当然、記録した譫言を事後的に点検するような、徹底した相対化とも批評ともいえる緩衝地帯が作者と作品の間に出現してくるのも忘れてはならない。

 前述のように『ルシファー』はポップでありサイケデリックであるが、私のいうサイケデリックはそれとは幾分隔たった――しかし曖昧な区分の――アシッド・フォークやミニマルといったキーワードを含み、不易が流行を先回りしているのである。"世界最古のヤクザ~Lucifer"のヒプノティックなギターとつきものが落ちたような素面の歌の執拗なリフレイン、歌の描く情景が跛を引き旋回する"月の石"、"気分はショウニ!""アハー(ウフーン)" "フランス人皆殺し"といった中盤の曲の(ブラック)ユーモアは乾いており、音響には反=オーケストレーションとも呼びたくなるSF的なニュアンスさえ感じるのはわたしだけ? だとしても、『ルシファー』はレニングラード・ブルース・マシーン、ゼニゲバからパグタス、ウルトラ・ビデのヒデとボガルタの砂十島NANIとのトリオ、アマゾン・サリバ、このアルバムのプロデューサーでもある河端一とのアシッド・マザーズ・テンプル&コズミック・インフェルノといった音楽性の隔たったバンドのいずれでも独自のポジションを見いだしてきたギタリストの比類のなさの一端を示すものであり、倦まずたゆまず彼が音楽をつづける限り、私たちはさらにそれを知ることになる。

「きみたちに足りないもの きみたちに必要なもの」("殺しのライセンス")とはこういったものだと思った。

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