「Nothing」と一致するもの

Marihiko Hara - ele-king

 インスタレーションから映画音楽まで、さまざまな領域で活躍する作曲家/ピアニストの原摩利彦がニュー・アルバムをリリースする。「情熱」とともに「受難」を意味することば、『PASSION』と題された同作は、深く心に沁み入るような叙情と、他方で力強さも兼ね備えた作品に仕上がっている模様。発売は6月5日。この苦難の時代だからこそ、その感性豊かな響きに耳を傾けたい。

原 摩利彦
坂本龍一、野田秀樹、森山未來……国内外のアーティスト達から愛され
ピアノ、フィールドレコーディング、電子音響、サウンド・スケープなど
幅広い表現で活躍する音楽家、原 摩利彦の最新作
『PASSION』6月5日リリース決定!

京都を拠点に国内外問わず現代アートや舞台芸術、インスタレーションから映画音楽まで幅広く活躍する音楽家、原 摩利彦。
ヨハン・ヨハンソンにも通じる音響派的側面を持ちながら、久石譲やチリー・ゴンザレスらが奏でるような、親しみやすいピアノのメロディがそこに重なり、一聴しただけで原の音とわかるような独自のサウンドを持つ。寄せては返す波の泡や草木を踏みしめる音などの自然音や、街の喧騒、ちょっとした生活音なども楽曲に組み込むフィールドレコーディングの手法も取り入れた作風には、日々の生活の中の微かな音の聴こえ方まで変えてしまう不思議な力があり、実験性と叙情性を持ち合わせた希有な才能を証明している。

そんな原 摩利彦の3年ぶりとなる待望のソロ作品『PASSION』が6月5日にリリース決定!! 心に沁みる叙情的な響きの中に地下水脈のように流れる「強さ」を感じさせる原の音世界がぎゅっと詰まった全15曲収録。マスタリングエンジニアに原も敬愛する故ヨハン・ヨハンソンが残した名盤『オルフェ』を手がけた名手フランチェスコ・ドナデッロを迎え、作品の音にさらなる深みを与えている。

アルバム表題曲であり、原自身がこの作品の方向性の決め手となったと語る楽曲 “Passion” が解禁。一つの主題が音域や和音を変えながら繰り返され展開していくこの楽曲からは、心の底に静かに眠る「情熱」や、あらゆる事象を粛々と「受け入れる」ような静かなる強さが感じられ、最新アルバムへの期待を高める。

‘Passion (Official Audio)’
https://youtu.be/myRfeSYHFkg

最近では松たか子、上川隆也、広瀬すず、志尊淳ら豪華俳優陣が出演、読売演劇大賞最優秀作品賞を受賞し話題となった野田秀樹演出の舞台作『Q:A Night At The Kabuki』でサウンドデザインを担当し、日本を代表するアートコレクティブ『ダムタイプ』のメンバーとしても活動。世界ツアーも大盛況となり森山未來もダンサーとして参加している世界的振付師ダミアン・ジャレと彫刻家名和晃平によるプロジェクト『Vessel』では坂本龍一と共に劇伴を手がけるなど、次から次へと活動の場を広げている。

原 摩利彦 『PASSION』についてのコメント

「Passion」という言葉は「情熱」や「熱情」翻訳されているが、元々は「受け入れること」、キリスト教では「受難」とされている。
中世で「情熱」という意味が加わったようだが、「受け入れる」強い気持ちと考えると、二つの意味は繋がる。
十代の頃に音楽家になることを決意したとき、音楽が好きという気持ちとともに、これから自分の人生で起こることに対する苦難──当時はまだ悩み、苦しむ音楽家に憧れがあっただけにすぎないかもしれないが──を受け入れることを覚悟したのを覚えている。
本アルバムには十六歳のときに作曲したピアノ曲もほぼそのまま収録している(Tr7 “Inscape”)。
二十年経って、今一度音楽家としての覚悟を決める。これから訪れるであろう幸せも苦難も、すべてを受け入れる強い気持ち(=PASSION)を込めてこのタイトルをアルバムにつけた。
また何年か前に、マドリード在住の写真家イザベル・ムニョス(Isabel Munôs)が別れ際に「A lot of Happiness. Good Luck and Passion!」と言った。
そのとき彼女の口から出た「Passion」という言葉が強く胸に響いた。
音楽的な挑戦としては、前作『Landscape in Portrait』よりもピアノの音域を広げること、他者が録音したフィールドレコーディングを使ってみること、非西洋楽器を電子音とともに「音響的に」共存させることである。
音楽的な西洋と東洋、中東の融合や統合を目指しているのではない。
それぞれの地域に住む人々が同じく朝を迎え、太陽の恩恵を受け、食事をし、夜になると月や星を見ること。
人間としての共通の出来事を経験しながらも、それぞれの文化(=音)が現れ、それが同じ地球上で鳴っているように、限られた時間の中で音響的に配置、共存させてみたいと思った。
原 摩利彦

label: Beat Records
artist: 原 摩利彦
title: PASSION
国内盤CD BRC-619 ¥2,400+税

BEATINK.COM:
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=10963

TRACKLISTING:
01. Passion
02. Fontana
03. Midi
04. Desierto
05. Nocturne
06. After Rain
07. Inscape
08. Desire
09. 65290
10. Vibe
11. Landkarte
12. Stella
13. Meridian
14. Confession
15. Via Muzio Clementi

Michinori Toyota - ele-king

 00年代における日本のフォーク・リヴァイヴァルの先駆者、パラダイス・ガラージ名義でも知られるシンガーソングライターの豊田道倫が、去る3月26日、急遽路上ライヴの映像を公開している。96年に上京した豊田は50歳という区切りを迎え、同日地元・大阪へと帰郷したそうで、その区切りとなるパフォーマンスを収めたものだ。演奏されているのは新曲の “tokyo” で、撮影・編集はカンパニー松尾が、音調整は宇波拓が担当している。「ようやく歌をちゃんとやろうという気になった」とのことなので、今後の豊田の活躍に期待しよう。

地元大阪に帰ることを決めた、変幻自在のシンガーソングライター豊田道倫の珍しい路上ライブを緊急公開!

新宿のとある公園、別れ際、サプライズで歌い出す豊田道倫。
グッバイ東京。
多くの思い出と共に。
行ってらっしゃい大阪へ。
けど、歌があるかぎり、また会える。

豊田道倫 「tokyo」2020年3月 公園にて
https://www.youtube.com/watch?v=NH--YnpMeP8

撮影・編集:カンパニー松尾
音調整:宇波拓

1995年、パラダイス・ガラージと名乗り、地元大阪でCDデビューし、96年に上京して以降、
変幻自在の音楽活動を続けて来たシンガーソングライター豊田道倫が、
約25年に渡る東京での生活に区切りを付け、2020年3月26日、大阪に帰る。
18時台の新幹線に乗って東京を発つという豊田道倫へのはなむけとして、
過日、サプライズで披露された路上での弾き語りライブを公開します。
「これからのことはまだ何も決まってない」と豊田道倫は言うが、
「ようやく歌をちゃんとやろうという気になった」とも言う。
今まで残したたくさんの歌やライブを破り捨てるような、こてこてのおっさんになるのかな。
いってらっしゃい、気をつけて。
そしてまた、新しい歌を聴かせてください。
そんな気持ちを込めて作りました。

2020年3月 ハマジムレコーズ カンパニー松尾

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「tokyo」

幻のようなパン屋
妖精のようなおじいさん
しけた都会の片隅
夜中に開いて朝しめる

クリームパンは美味しかった
もう食べることは出来ない
君に昔 話したっけ
勘違いだったらごめんね

どっちに行こう あっちに行こう
こっちに行こう どこにも行かない
たった一つの道 見つけるまで
 
雪のようなビルディング
虹のようなスーサイド
しけた弁当かきこんで
男は今日も働いてる

恋とか愛は嫌いだった
映画や本も見なかった
ただ 信じていたかった
女と子どもと 友達

どっちに行こう あっちに行こう
こっちに行こう ゆっくり歩いて
たった一つの道 見つけたから

幻のようなパン屋
妖精のようなおじいさん
しけた都会の片隅
夜中に開いて朝しめる

長い話しは終わり
お茶がさめたから帰ろう
君住む街を想う
ずっとずっと想う

Rond - ele-king

 エレクトロニクスを導入したドイツのポスト・パンクは〈ノイエ・ドイチェ・ヴェレ(ドイツの新しい波)〉として広く知られているが、より生々しいパンク・シーンに関してはあまり知られていない。しかし、ギターサウンドが主体で、ロックンロールやレゲエやダブの影響を受けているようなシーンがドイツにもあった。そのひとつがデュッセルドルフのライヴハウス〈ラーティンガー・ホフ〉を拠点に生まれたシーンで、レーベルでいえば〈ロンド〉が代表的な存在だった。
 この度、その〈ロンド〉レーベルのコンピレーションが新潟の〈Suezan Studio〉からリイシューされる。ここにはドイツで最初のパンク・バンドと言われるメイル、ドイツで2番目のパンク・バンドといわれるミッタークスパウゼなど、1979年から1981年までのシーンの重要な音源が2枚のCDに33曲収録されている。
 パンクと言っても初期のワイヤーからの影響が強く、サウンドにはドイツらしいデザイン感覚が反映されている。また、意外なほどダブからの影響が反映されており、感覚的にはラフトレードの最初のコンピレーションと近い。知らない曲ばかりだが、どの曲にもユニークなアイデアがあるし、そのからっとした響きは小気味よく、部屋で流しっぱなしにしていると料理や掃除がはかどります。当時のシーンを詳しく解説した日本語訳のブックレットも面白い。4月10日発売ですが、レーベルのサイトでは先行で買えます。



VA/ ロンド・シングルズ&セッションズ 1979-82 (2CD)
(Höre - Staune - Gute Laune: Rondo Singles + Sessions 1979-82)
SSZ3060 / RONDO flip 1
https://suezan.com/newrelease#3060

Яejoicer - ele-king

 近年はオーストラリアや南アフリカなど、アメリカやヨーロッパではない国や地域から面白い音楽が発信されるケースが増えている。イスラエルもそうした国のひとつで、以前紹介したセフィ・ジスリング(https://www.ele-king.net/review/album/007371/)などのジャズから、J・ラモッタ・スズメのようなネオ・ソウル~R&B系などが生まれている。そうしたイスラエルの新しい音楽シーンのキー・パーソンがリジョイサーことユヴァル・ハヴキンである。
 キーボード奏者及びマルチ・ミュージシャン/プロデューサー/ビートメイカーである彼の名前が最初に知られるようになったのは、ベーシストのベノ・ヘンドラー、サックス奏者/ヴォーカリストのケレン・ダンと組んだバターリング・トリオというバンドでの活動だろう。ジャズと民族音楽、ソウルとビート・ミュージック、フォークとエレクトロニカを融合した音楽性を持ったこのグループは、例えるならハイエイタス・カイヨーテ、ムーンチャイルド、フライング・ロータスが一緒にやったかのような不思議な個性を放っていて、2017年にリリースした3枚目のアルバム『スリーサム』は高い評価を得て、その後に日本ツアーも行っている。

 ユヴァル・ハヴキンはロンドン生まれのテル・アヴィヴ育ちで、テルマ・イェリン芸術学校を出ているが、ここで後に一緒に活動するいろいろなミュージシャンと出会い、そうした仲間を世に出すべく〈ロウ・テープス〉というレーベルを立ち上げた。バターリング・トリオも〈ロウ・テープス〉から出たバンドで、先述のセフィ・ジスリングや彼も参加するリキッド・サルーン、ピアニストのニタイ・ハーシュコヴィッツ、ドラマーのソル・モンクことアヴィ・コーエンのアルバムなどもリリースしている。ユヴァル自身はバターリング・トリオのほかにも、ニタイ・ハーシュコヴィッツ、ソル・モンクらと組んだタイム・グローヴというグループや、〈ロウ・テープス〉周辺のジャズ・ミュージシャンやヒップホップ・プロデューサーらが集まったL.B.Tなどでもアルバムをリリースするなど、多面的な活動を行なってきた。
 そうしたなかでリジョイサーは彼の個人的なプロジェクトと言えるもので、2010年頃からビート・アルバムやミックス・テープなどを作りはじめ、2018年にUSの〈ストーンズ・スロー〉から『エナジー・ドリームズ』というアルバムを発表している。このアルバムにはニタイ・ハーシュコヴィッツ、ソル・モンク、セフィ・ジスリング、ノアム・ハヴキン、アミール・ブレスラーらイスラエル勢に加え、ロサンゼルスのMndsgn(マインド・デザイン)も参加するなどワールドワイドな活動も視野に入れたものとなっていた。その後もイスラエルとロサンゼスルを結んだ活動を続け、2019年のEP『ヘヴィー・スモーク』を挟んでニュー・アルバムの『スピリチュアル・スリーズ』が完成した。

 『スピリチュアル・スリーズ』はこれまでのユヴァルが関わった作品同様に、ニタイ・ハーシュコヴィッツ、ノモック、ケレン・ダン、ヨナタン・アルバラック、ジェニー・ペンキン、イオギ(ヨゲヴ・グラスマン)など彼の周辺のイスラエルのミュージシャンから、ロサンゼルス勢ではルイス・コールらと仕事をするサム・ウィルカーズなどまで参加している。ユヴァルが全てのサウンド・プロデュースを行う一方、ニタイがほとんどの楽曲でシンセなどを演奏し、本作における彼の働きも大きい。
 全体的にユヴァルの作るビートやキーボードなどを軸に、ニタイのシンセなどで味付けをフォローし、そこにケレン・ダンやジェニー・ペンキンらのヴォーカルがフィーチャーされるという構成になっている。また“ムーン・ハイク”や“ハート・ウェイ(シャポー)”のように、ヴァイオリンを用いてクラシカルなムードを演出している曲がある。ヴァイオリンを演奏するのはイオギのほか、BBC・スコティッシュ・シンフォニー、ボストン・シンフォニー、ニューヨーク・フィル、アイスランド・シンフォニーなどの指揮者も務めたイラン・ヴォルコフで、ユヴァルのコネクションの幅広さが伺える。

 “イーグル・イン・ザ・ロッジ”に見られるように、ニタイのシンセはハープシコードのようなレトロなムードを醸し出し、“ゼア・イズ・タイム”のシンセもメロトロンのようなどこかレトロな響きである。こうした鍵盤使いがアルバム全体に幻想的でアンビエントな雰囲気をもたらしており、ジャズにしろ、ヒップホップにしろ、R&Bにしろ、他の音楽とは異なる独特の空気感を生み出している。方向性としてはジェイムスズーあたりの作品に近いテイストだが、小鳥のさえずりのような音像を交えた“プレ・メモリー・サークル”、ウーリッツァー・ピアノの暖かみのある音色を交えた“ノー・ベルズ・ラング・ザット・デイ”などに見られるように、全体的にオーガニックなテイストの強いアルバムと言えるだろう。ヴォーカル曲にもミステリアスな雰囲気が溢れており、ケレン・ダンをフィーチャーした“ソング・フォー・スピリット・フライト”や“マイ・ビーンズ”は、どちらも浮世離れしたフェアリーな歌声が魅力である。ジェニー・ペンキンが歌う“レモンズ”や“アース・トーク”、イオギの歌とベース、ヴァイオリンをフィーチャーした“アップ・イン・フレームズ”も、ネオ・ソウルやR&Bをベースとした楽曲ながら、スペイシーでサイケデリックな独特のムードを醸し出している。まさにコズミック・ジャズ、コズミック・ソウルという言葉がふさわしい楽曲だ。

KANDYTOWN - ele-king

 昨秋セカンド『ADVISORY』を発表し、クルーとして大きな成長を遂げたキャンディタウンが、2020年初となる新曲 “PROGRESS” をリリースしている。ナイキの AIR MAX 2090 から着想を得た楽曲とのことで、Gottz、MUD、KEIJU、Dony Joint の4MC が参加。ティザー映像は各方面でひっぱりだこの山田健人が手がけている。彼らの次なる一歩を見逃すな!

KANDYTOWN
NIKE AIRMAX2090 にインスパイアされた新曲 “PROGRESS” をリリース。

昨年2ndアルバム『ADVISORY』をリリースし東阪での Zepp TOUR を成功させるなど、様々な話題を振りまいた国内屈指の HIP HOP CREW:KANDYTOWN が2020年第一弾となる新曲 “PROGRESS” を3月26日にリリースすることが発表された。

この楽曲は同日に発売となる AIR MAX 2090 の制作コンセプトにインスパイアされた楽曲で、Neetz が手掛けたトラックに Gottz, MUD, KEIJU, Dony Joint の4MCが参加している。また、リリース情報とともに同作品のアートワークと MUSIC VIDEO のティザー映像が公開となっている。

ティザー映像では AIR MAX 2090 DUCK CAMO をはじめとする様々なモデルを着用したメンバーの姿が映し出されており、こちらの映像作品は山田健人がディレクションを担当している。

なお、早くも2020年第一弾となるリリースを迎えた KANDYTOWN は5月24日(日)に横浜赤レンガ倉庫野外特設会場にて行われる「GREENROOM FESTIVAL’20」への出演も決まっているのでそちらもお見逃しなく。

【KANDYTOWN「PROGRESS」】
Rap:Gottz, MUD, KEIJU, Dony Joint
Music:Neetz
DL/ST URL: https://kandytown.lnk.to/prog
Teaser URL: https://youtu.be/uVTAaGO2Njs
MUSIC VIDEO Director: 山田健人

【KANDYTOWN PROFILE】
東京出身の総勢16名のヒップホップ・クルー。
2014年 free mixtape 『KOLD TAPE』
2015年 street album 『BLAKK MOTEL』『Kruise』
2016年 major 1st full album 『KANDYTOWN』
2017年 digital single 『Few Colors』
2018年 digital single 『1TIME4EVER』
2019年 e.p. 『LOCAL SERVICE』, major 2nd full album『ADVISORY』

【開催概要】
名称:GREENROOM FESTIVAL’20
場所:横浜赤レンガ倉庫野外特設会場
出演日:2020年5月24日(日)
オフィシャルサイト: https://greenroom.jp

【事務局一般先行チケット】
事務局一般先行チケット販売中!
[1日券] 価格 ¥12,000
[2日通し券] 価格 ¥19,000
https://greenroom.jp/tickets/

【NIKE AIR MAX 2090 “進化を恐れない姿勢” SHORT MOVIE MUD(KANDYTOWN) Direction by atmos】
https://www.atmos-tokyo.com/lp/air-max-day-2020-duck-camo

Battles - ele-king

 結成17年を経ていまだなお意欲的な姿勢を崩さないバトルスが、なんとオンライン・リミックス・コンテストを開催する。指定のサイトにアクセスして最新作『Juice B Crypts』の素材をダウンロード、めいめいがそれを自由に料理し、バトルスがそれにフィードバックを返す、という流れ。詳しくは下記をご参照いただきたいが、しっかり賞品も用意されているので、われこそはという方はぜひチャレンジしてみよう。〆切は5月24日。

最新アルバム『Juice B Crypts』のリミックス・プロジェクトを開始!
優勝者には豪華賞品も!

バンド・サウンドの常識をことごとく脱構築し、音楽ファン達に強烈な衝撃を与えてきた現代エクスペリメンタル・ロック・バンドの最高峰、バトルスが、最新アルバム『Juice B Crypts』のオンライン・リミックス・プロジェクトをスタート!

Battles Remix Project
https://rmx.bttls.com

ウェブサイト上ではアルバム中に使用されているシンセ、ドラム、ギター、その他様々なサウンドが分解され、インタラクティブな地下鉄マップに配置されている。それぞれのサウンドは自由にダウンロードできるようになっており、サンプリングしたり、ストレッチしたり、歪ませたり、リミックスしたりすることが可能だ。

バトルスは様々な人からのアイデアを聴きたいとの想いからこのプロジェクトをスタートさせたという。ファンにとっては自分でリミックスした音源を直接バンドに聴いてもらうことのできる絶好のチャンスだ。最終的に数名の優秀作品が選ばれ、Native Instruments、〈Warp〉、そして Battles から賞品が贈られる。音源提出の締め切りは2020年5月24日。

賞品一覧

最優秀賞
Native Instruments Komplete Kontrol S49
Native Instruments Komplete 12 Ultimate
好きな Native Instruments の拡張音源 (Expansion)
Native Instruments Store の200ドル分のクーポン
バトルスとのスカイプでのスタジオセッション
バトルスのサイン入りグッズ
『La Di Da Di』のハンドスタンプが押されたテストプレスを含む〈Warp Records〉からの賞品
シングル、EP、アルバムに使える Spinnup の無料クーポン
Melodicsの12ヶ月分のサブスクリプション

第2位
Native Instruments Komplete 12
好きな Native Instruments の拡張音源 (Expansion)

第3位
好きな Native Instruments の拡張音源 (Expansion)

JUICE B CRYPTS
バトルスの最新アルバム『Juice B Crypts』は現在好評発売中!国内盤にはボーナストラック “Yurt” を追加収録し、歌詞対訳と解説書が封入される。

label: BEAT RECORDS / WARP RECORDS
artist: BATTLES
title: Juice B Crypts
release date: NOW ON SALE

国内盤CD
国内盤特典:ボーナストラック追加収録/解説書・歌詞対訳封入
BRC-613 ¥2,200+税

国内盤CD+Tシャツ
BRC-613T ¥5,500+税

DJ Mitsu the Beats - ele-king

 仙台を拠点とするヒップホップ・グループ、GAGLE のメンバーであり、一人のプロデューサー/DJとしても多彩な活躍を繰り広げてきた DJ Mitsu the Beats。2003年リリースのファースト・ソロ・アルバム『New Awakening』に収録された、R&Bシンガーの Dwele をフィーチャした “Right Here” によって、彼はヒップホップ・プロデューサーという殻を見事に打ち破り、さらに2009年にリリースされたセカンド・アルバム『A Word To The Wise』では、ジャズ・ヴォーカリストの Jose James をゲストに迎えて “Promise In Love” というビッグ・チューンを生み出す。以降、ソロ・アーティストあるいは GAGLE として、その時代ごとにエッジの効いたヒップホップを追求してきたわけだが、“Promise In Love” に続く、Mitsu the Beats ならではの歌モノを求めていたファンも少なくなかったであろう。初の試みともいえる、歌とインストゥルメンタル曲のみで構成されている今回のアルバム『ALL THIS LOVE』は、そんなファンにとっても待望の一作となったに違いない。

 本作には4名の日本人シンガーと2名のゲスト・ミュージシャン、さらに Mitsu the Beats の原点とも言える “Promise In Love” のリミックスが加えられており、純度100%のソウル/R&B/ジャズ・アルバムとなっている。Mitsu the Beats の音楽性を表すのに、“ジャジー・ヒップホップ” という言葉は一つの代名詞のようにもなっているが、本作における彼のサウンド・プロダクションは、ヒップホップの基礎であるループという概念は保ちながらも、着実に進化している。ピアノを含む様々なキーボードの音色やベースなどによってビートに魂が吹き込まれて、巧みにトラックが展開してゆき、さらにそこに歌が乗ることで永遠の広がりさえも感じ取ることができる。もちろん、シンガーやミュージシャンといったゲストが加わることによる効果も大きいであろうが、Mitsu the Beats が本来持っている音楽性がより増幅された結果、本作のサウンドが完成しているのは疑いようがない。

 アルバムのタイトルの通り、本作のテーマは「愛」であるが、〈Jazzy Sport〉ファミリーでもある Marter が歌う “Togetherness” は、新型コロナによって世界中が混乱しているいまのこのタイミングにこそ最も聞いて欲しい一曲であり、暖かいメロディの中に “人類愛” という普遍的なメッセージが強く響いてくる。Marter 以外の日本勢3名は全て女性シンガーなのだが、テーマの捉え方も含めて、三者三様の異なるアプローチが試みられている。すでに共演歴のある Mahya との “You Are Mine” や、シンガーソングライターの Akiko Togo (東郷晶子)が英語で歌う “Moon & Sun” などは、比較的ストレートなソウル/R&Bチューンとして隙のない仕上がりであるが、一方で Naoko Sakai との “密” はビートのパターンがかなり独特で異質を放っている。それと同時にビートに乗るピアノやシンセのレイヤーが実に美しく、Naoko Sakai の歌の絡みも実に濃密で、アルバム中盤の良い意味でのアクセントとしても機能している。そして、もう一つのヴォーカル曲である “Promise In Love” のリミックスであるが、あの印象的な黒田卓也のトランペットが控えめになっていることに驚きつつ、オリジナルの良さが上手く現代に引き継がれている。

 一方、ゲスト・ミュージシャンに関してだが、“Intimate affairs” にクレジットされている cro-magnon のキーボーディスト、Takumi Kaneko (金子巧)は、実はこれ以外の複数の曲に参加しているそうで、本作の温かみある生のグルーヴを引き出した張本人とも言えるだろう。そして、もう一人、“Slalom” にフィーチャされている Mark de Clive-Lowe は、おそらく『New Awakening』以来の共演となる。“Intimate affairs” と “Slalom” ともにビートが4つ打ちで根底にはジャズという共通項も感じられる上で、パーカッシヴな前者、ブギーなグルーヴ感の後者と、それぞれの個性が見事に出ているのも非常に面白い。さらにゲストのクレジットのない3つのインスト曲も秀逸で、特に後半にセットされている “It’s Time” は実に気持ちの良いラヴァーズロック・チューンになっており、Mitsu the Beats の引き出しの豊かさに改めて驚かされる。

 ちなみにすでに制作中という次のアルバムでは、打って変わって、ラップ・アルバムを予定しているという。すでに Frank-N-Dank をフィーチャした “Splash” という曲のデモ・ヴァージョンが Spotify にて配信されており、Mitsu the Beats のハードな一面が引き出された実にタイトな仕上がりで、間違いなく本作とは全く異なる作風になるだろう。こちらも期待大だ。

Pandemic Diary (1) - ele-king

R.I.P. McCoy Tyner - ele-king

 先の3月6日、ジャズの教科書や辞典にも大きく載るような巨星が逝った。ピアニストのマッコイ・タイナーである。ニュージャージーの自宅で亡くなったことを親族が知らせたのだが、死因などは明らかにはされていない。1938年にフィラデルフィアで生まれ、享年81才だった。1960年から1965年のジョン・コルトレーンの全盛期を支えた黄金カルテットのひとりとして知られる彼だが、これでコルトレーン(1967年没)、エルヴィン・ジョーンズ(2004年没)、ジミー・ギャリソン(1976年没)と、4人とも全て他界してしまった。中でもマッコイは一番長生きをし、晩年まで元気に活動していたので、音楽家としての人生を全うしたと言えるかもしれない。私が彼のコンサートを最後に見たのは2010年のコットン・クラブでの公演で、そのときはホセ・ジェイムズやエリック・アレキサンダーも一緒にステージに上がっていた。優しくも威厳のある姿でピアノを演奏し、親子ほども年齢の離れたホセが、実際の父親に接するかのように親しみを込めてサポートしていたことを思い出す。

 かつて私は『ジャズ・ネクスト・スタンダード』の一環で『スピリチュアル・ジャズ』(2006年、リットー・ミュージック社刊)を監修したが、その中でスピリチュアル・ジャズのマスター的なミュージシャン25名を取り上げ、ジョン&アリス・コルトレーン、ファラオ・サンダース、アーチー・シェップ、ギル・スコット・ヘロンらと並んでマッコイ・タイナーもフィーチャーした。そこでは音楽性の相違から来る1965年のコルトレーン・カルテット脱退後のソロ作を取り上げているが、コルトレーン・カルテット時代に比べてマッコイのソロ活動はどうも過小評価されているのではないかと感じていて、日本のジャズ評論などでは駄作扱いされてきた1970年代の作品もいろいろと載せている(日本のジャズ評論はどうもコルトレーンとセットでマッコイを取り上げがちだった)。もちろんコルトレーン・カルテット時代が素晴らしいことに変わりはないが、ソロ活動ではマッコイの音楽性や志向がより明確に表現されるようになり、そこにはコルトレーン・カルテット時代のほかの3人とは異なる個性も見られる。

 コルトレーン・カルテット在籍中も『リーチング・フォース』(1962年)、『ナイツ・オブ・バラーズ&ブルース』(1963年)、『トゥデイ・アンド・トゥモロー』(1964年)などを録音するマッコイだが、これらはカルテットの方向性と同じモード・ジャズに沿うものだった。一方、独立後では『ザ・リアル・マッコイ』(1967年)、『テンダー・モーメンツ』(1968年)、『タイム・フォー・タイナー』(1969年)と、晩年のコルトレーンが傾倒したフリー・ジャズとは異なる方向性のアルバムを発表する。これらは当時のハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、フレディ・ハバードら、ポスト・コルトレーン世代が牽引する新主流派ジャズと同調する作品である。しかしながら『テンダー・モーメンツ』では “モード・フォー・ジョン” と夭逝したコルトレーンを追悼する曲もやっていて、根底ではコルトレーンの心の同志であったことも示している。このアルバムは “ユートピア” など重厚なブラス・サウンドも特徴で、マッコイが単なるピアニストではなく、作曲家・編曲家として飛躍した姿も見せてくれる。後に彼の代表曲となる “マン・フロム・タンガニーカ” など中南米やアフリカ音楽への積極的なアプローチも見せる点で、マッコイのディスコグラフィーの中でも重要なポイントとなるアルバムだ。『タイム・フォー・タイナー』の “アフリカン・ヴィレッジ” や “リトル・マディンバ” からもアフリカ~中南米志向が伺える。一方、『ザ・リアル・マッコイ』には “サーチング・フォー・ピース” や “コンテンプレーション” など、1970年代のスピリチュアル・ジャズへと繋がるような楽曲が収められている。

 そして1970年代前半はスピリチュアル・ジャズ路線とアフリカ志向が前面に出る。グラミー賞にもノミネートされた『サハラ』(1972年)はじめ、『エクステンションズ』(1972年)、『アサンテ』(1974年)、『サマ・ラユカ』(1974年)と、実験的でアフリカ回帰色が強い作品が並ぶ。アフリカン・リズムとその延長にあるファンク・ビートの大胆な導入、マリンバや各種パーカッションなど土着的で呪術性を高める楽器を多く取り入れ、『サハラ』では自身でもピアノ以外にフルートから琴まで演奏するなど、トータルな音楽家としての方向性が表われた作品群だ。そうしたトータル・プロデューサー的な資質でいくと、大がかりなストリングスを交えたオーケストラの導入による『ソング・オブ・ザ・ニュー・ワールド』(1973年)、さらにその発展形と言える『フライ・ウィズ・ザ・ウィンド』(1976年)が、彼にとってひとつの到達点と言える。ジャズ・ミュージシャンにとってビッグ・バンドを率いることは夢のひとつであるが、カウント・ベイシーやデューク・エリントンなどのビッグ・バンド・マスターたちのスタイルを、マッコイは1970年代という時代に更新させたと言える。『フライ・ウィズ・ザ・ウィンド』はいわゆるクロスオーヴァーやフュージョンにカテゴライズされるアルバムだろうが、ジャズという枠を超えたポピュラー・ミュージックであり、ジャズ・マニアではない多くの人々の心に響くものを持っているがゆえ、表題曲は現在もマッコイの代表曲のひとつに数えられる。

 マッコイは優れたリズム感覚を持つピアニストで、その鍵盤さばきはときにパーカッションのようでもある。そんな彼の魅力が凝縮されたのが『アトランティス』(1975年)で、ブラジル出身のパーカッション奏者のギレルモ・フランコと相対した “ラヴ・サンバ” はトランシーでさえある。そうした意味でラテン調の作品はマッコイの見せ場と言え、『ダブル・トリオズ』(1986年)の “ラティーノ・スイート” はじめ数々の名演を残している。『インナー・ヴォイシズ』(1977年)の “フェスティヴァル・イン・バイーア” もラテン~ブラジリアン色に彩られているが、このアルバムでは男女混成コーラスやホーン・アンサンブルを交え、空間性に富む音作りをしている点も特徴だ。“フォー・トゥモロー” での神聖なコーラスはゴスペル的で、ハーモニックな音空間は後のアーティストにも大きな影響を与えている。カマシ・ワシントンが登場したとき、真っ先に思い浮かべたのがこのアルバムだった。マッコイの残した財産はこれからも様々な形で受け継がれていくだろう。

 渡邊琢磨が立ち上げた自主レーベル〈Ecto Ltd.〉が染谷将太監督/菊地凛子脚本作品『まだここにいる』のサウンドトラックを期間限定のフリーダウンロードにてリリースする。
 本人いわく「家でのんびり聴ける感じに」再構築したそうで、とても安らげる美しい音楽です。お薦めです。今週末ダウンロードしましょう。→https://www.ecto.info/extra/

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