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韓国文学ガイドブック

黒あんず(監修)

2021/6/23   本体 1,800円+税   ISBN:978-4-909483-92-8

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「今の私たち」とともにある物語

面白い、でもそれだけじゃない。今を生きる私たちとともにある現在進行系の言葉。
注目の作家とおすすめ作品、そして作品の背景をより深く知るためのコラムも掲載。
今の韓国文学の熱さがわかる一冊!

執筆陣(50音順):アサノタカオ/石橋毅史/伊藤幸太/江南亜美子/小川たまか/菊池昌彦/権容奭(クォン・ヨンソク)/倉本さおり/柴崎友香/杉江松恋/すんみ/チョン・ソヨン/仲俣暁生/長瀬海/西森路代

[目次]
まえがき

■バックグラウンド
韓国現代史(菊池昌彦)
韓国の地理(菊池昌彦)
韓国の出版社と文芸誌(すんみ)
韓国の文学賞(すんみ)

■作家紹介+おすすめ作品
ハン・ガン──生き残った者たちの義務(黒あんず)
パク・ミンギュ──「もっと、もっと」に殺されないためのユーモア(倉本さおり)
チョン・セラン──ジャンル小説と文学の垣根を超えて現実を描く(黒あんず)
イ・ギホ──ユーモアにひそむ〈罪〉と〈恥〉の感覚(黒あんず)
ファン・ジョンウン──打ち捨てられたものたちのゆくえ(黒あんず)
チェ・ウニョン──市井に生きるひそやかな声(黒あんず)
ペク・スリン──闇の中で出会う人(柴崎友香)
キム・エラン──無数の時間の檻のなかで(倉本さおり)
ピョン・ヘヨン──恐怖と不安に満ちた〈不快の美学〉(黒あんず)
キム・ヘジン──淡々と描かれる社会の暴力(黒あんず)
キム・ヨンス──わかり合えない現実と向き合う(長瀬海)
オ・ジョンヒ──美しい言葉で描かれる濃密な時間(伊藤幸太)
イ・スンウ──人間の根源へと向けた祈り(伊藤幸太)
パク・ワンソ──あたたかく大きな「山」(黒あんず)
チョン・ジア──時間と向き合うパルチザンの娘(長瀬海)
キム・ジョンヒョク──ポップ・カルチャーと飛躍する想像力(江南亜美子)
キム・グミ──得体の知れない世界の感触(黒あんず)
チョン・ミョングァン──巨大な物語(メガノベル)とジェンダー感覚(仲俣暁生)
チョ・ナムジュ──声なき声の記録(黒あんず)
キム・ヨンハ──グロテスクなユーモア(黒あんず)
クォン・ヨソン──日常のディスコミュニケーションを射抜く(黒あんず)
イ・ヒョン──時代に分断された人々(大久保潤)
チョン・ユジュン──負の感情を描く〈韓国のジム・トンプソン〉(杉江松恋)
ユン・イヒョン──書くべきでないときに書かないこと(黒あんず)
チョン・イヒョン──現代社会と切り結ぶ女性像(江南亜美子)

■ジャンル別
さらなる紹介が待たれる韓国のミステリー(杉江松恋)
自分が自分であるために大切にしているもの──韓国のエッセイについて(アサノタカオ)
たたかいの最前線に立つ、美しいことばたち──韓国の詩について(アサノタカオ)
韓国文学アンソロジー紹介(黒あんず)
韓国のSFについて(チョン・ヨソン)

■トピック別
韓国フェミニズム本、いま読みたい四冊(小川たまか)
民主化運動と韓国文学(権容奭/クォン・ヨンソク)
「喪失」と「トラウマ」に向き合う韓国文学──聖水大橋・三豊デパート・セウォル号(クォン・ヨンソク)

■コラム
韓国文学と映像(西森路代)
K-POPアイドルとK文学(黒あんず)
韓国の書店──闘いの場の記憶(石橋毅史)
二〇〇〇年代の韓国における日本文学受容(すんみ)

あとがき

[監修者プロフィール]
黒あんず
早稲田大学大学院修了。趣味で韓国文学を読み始めた。

[執筆者プロフィール]
アサノタカオ
編集者。一九七五年生まれ。大学卒業後、二〇〇〇年からブラジルに滞在し、日系移民の人類学的調査に従事。二〇〇九年よりサウダージ・ブックスの編集人をつとめる。著書に『読むことの風』。

石橋毅史
一九七〇年生まれ。作家。書店や出版についての文章が多い。二〇〇二年に初めて訪れて以来、韓国へたびたび出かけている。著書に『本屋がアジアをつなぐ』(ころから)、『本屋な日々 青春篇』(トランスビュー)など。

伊藤幸太
東京・西荻窪にある書店、忘日舎店主。古書と新刊を扱う。読書会、朗読会など書籍に関するイベントも不定期に開催。最近では配信型イベント、またチーム選書プロジェクトも試行中。ときどき書く仕事、読む仕事とか。

江南亜美子
書評家、京都芸術大学専任講師。おもに日本の純文学と翻訳文芸に関し、新聞、文芸誌、女性誌などでレビューや批評を手掛ける。共著に『世界の8大文学賞』(立東舎)など。韓国文学関連では『韓国・フェミニズム・日本 完全版』(河出書房新社)にも寄稿。

小川たまか
ライター/フェミニスト。二〇一五年頃から性暴力の取材に注力。著書に『「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。』(タバブックス)。YAHOO! ニュース個人などで執筆。

菊池昌彦
フリーライター。主に韓国・中国のドラマ、音楽などエンタメ関連ムックの他、歴史書、雑学書などの執筆を手がけるフリーライター。グループSKITアジア担当。二〇二一年九月に執筆を手がけた『一冊でわかる韓国史』(河出書房新社)が発売予定。

権容奭(クォン・ヨンソク)
一橋大学大学院法学研究科准教授。専門は東アジア国際関係史、日韓関係、韓国現代史。政治・外交・歴史だけでなく、映画・音楽・スポーツまで幅広く研究している。著書に『岸政権期のアジア外交』『韓流と日流』『韓国文学を旅する60章』(共著)、訳書に『イ・サンの夢見た世界―正祖の政治と哲学』。文在寅大統領の自伝『運命』に解説を執筆している。

倉本さおり
書評家。共同通信文芸時評「デザインする文学」、週刊新潮「ベストセラー街道をゆく!」連載中のほか、新聞や文芸誌、週刊誌を中心にレビューやコラムを執筆。TBS「文化系トークラジオLife」サブパーソナリティ。

柴崎友香
小説家。二〇〇〇年の初の単行本『きょうできごと』が二〇〇三年に映画化。二〇一〇年に『寝ても覚めても』で野間文芸新人賞、二〇一四年に『春の庭』で芥川賞受賞。著書に『百年と一日』『千の扉』など。

杉江松恋
一九六八年、東京都生まれ。慶應義塾大学卒。ミステリー中心に書評ライターとして活動中。著書に『路地裏の迷宮踏査』、『ある日うっかりPTA』他。近著『書評七福神が選ぶ、絶対読み逃せない翻訳ミステリベスト2011‐2020』。

すんみ
翻訳家・ライター。早稲田大学大学院文学研究科修了。訳書にキム・グミ『あまりにも真昼の恋愛』(晶文社)、チョン・セラン『屋上で会いましょう』(亜紀書房)、ユン・ウンジュ著、イ・ヘジョン絵『女の子だから、男の子だからをなくす本』(エトセトラブックス)、共訳書にイ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』『失われた賃金を求めて』(タバブックス)、チョ・ナムジュ『彼女の名前は』(筑摩書房)などがある。

チョン・ソヨン(鄭昭延)
大学在学中にストーリーを担当した漫画「宇宙流」が二〇〇五年の「科学技術創作文芸」で佳作を受賞し、作家としてスタートを切る。小説執筆と併行して英米のフェミニズムSF小説などの翻訳も手がけている。二〇一七年には他の作家とともに「韓国SF作家連帯」を設立し初代代表に就任した。また、社会的弱者の人権を守る弁護士としても活動中。著書に『となりのヨンヒさん』(吉川凪訳、集英社)がある。

仲俣暁生
一九六四年東京生まれ。文筆家、編集者。大正大学表現学部客員教授。著書『ポスト・ムラカミの日本文学』(朝日出版社)、『極西文学論』(晶文社)、『失われた「文学」を求めて―文芸時評編』(つかだま書房)ほか。

長瀬海
千葉県出身。インタビュアー、ライター、書評家、桜美林大学非常勤講師。文芸誌、カルチャー誌にて書評、インタビュー記事を執筆。「週刊読書人」文芸時評担当(二〇一九年)。「週刊金曜日」書評委員。翻訳にマイケル・エメリック「日本文学の発見」(『日本文学の翻訳と流通』所収、勉誠社)共著に『世界の中のポスト3.11』(新曜社)がある。

西森路代
ライター。ユリイカ、マイナビニュース、GALAC、リアルサウンド、現代ビジネス、&M、CINRA、朝日新聞、ハフポストなどで執筆。共著に『韓国映画・ドラマ──わたしたちのおしゃべりの記録2014~2020』。


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