ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. Politics 黒船MMTが来航、開国を迫る。その時、日本の与野党は (columns)
  2. James Ferraro - Requiem For Recycled Earth (review)
  3. ハッパGoGo 大統領極秘指令 - 原題 Get the Weed (review)
  4. Bon Iver ──ボン・イヴェールが8月末に新作をリリース (news)
  5. TODD TERJE JAPAN TOUR 2019 ──ノルウェーのディスコ王、トッド・テリエが来日 (news)
  6. Ken Ishii ──ケンイシイが13年ぶりのニュー・アルバムをリリース、新曲を公開 (news)
  7. Politics オカシオ-コルテス、“MMT(現代貨幣理論)”を語る (columns)
  8. IO - Player's Ballad. (review)
  9. interview with Jordan Rakei 人間性を忘れてはいけない (interviews)
  10. 編集後記 編集後記(2019年7月9日) (columns)
  11. Kokoroko - Kokoroko / Various - Untitled (review)
  12. Stereolab ──ステレオラブ再始動キャンペーン第二弾、代表作3枚が一挙リイシュー (news)
  13. Flying Lotus ──衝撃を与えた映画『KUSO』がまさかの再上映決定 (news)
  14. 子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から - ブレイディみかこ (review)
  15. Politics オカシオ・コルテス現象について (columns)
  16. interview with Francesco Tristano 日本らしいものを作っても意味がない (interviews)
  17. Charles Hayward - (Begin Anywhere) / Charles Hayward - Objects Of Desire (review)
  18. Koji Nakamura - Epitaph (review)
  19. Merzbow ━━メルツバウが再び〈Room40〉からアルバムをリリース (news)
  20. interview with Primal 性、家族、労働 (interviews)

Home >  News > Floating Points - ──フローティング・ポインツ、待望の新曲をレヴューします

Floating Points

Floating Points

──フローティング・ポインツ、待望の新曲をレヴューします

Jun 20,2019 UP

 テン年代のキーパーソンのひとり、フローティング・ポインツ名義で知られるサミュエル・シェファードが近い将来聴けるであろう〈Ninja Tune〉からは初となるアルバム・リリースを控えて、まずは7月21日にシングルを発表する。ここではそのレヴューを書いてみる。

Flaoting Points

Techno

Flaoting Points

LesAlpx / Coorabell

Ninja Tune/ビート

野田努

 Burialの新作もそうだったし、テンダーロニアスの新しいアルバムもそうだったので、これはちょっと驚きでもあった。いま、ロンドンのアンダーグラウンドではテクノがもっともイケてる音楽になっているんじゃないだろうか。キシのアルバムもそうだった。ルーク・スレイター再評価もそうだ。
 フローティング・ポインツが〈Ninja Tune〉と契約して、『Elaenia』以来のスタジオ録音盤をリリースすると、そしてその前に届いた2曲「LesAlpx / Coorabell」は、フロア仕様のテクノ・サウンドである。この音楽性にもっとも近いのは、おそらくテンダーロニアスの最新作『Hard Rain』で、それは今日のUKジャズを90年代のカール・クレイグやカーク・ディジョージオと結びつけるアルバムだった(これかなり良い作品なので、別でレヴューします)。
 フローティング・ポインツがとった方法も似ている。“LesAlpx”は、4/4キックドラムにアフロ・ビートとクールなシンセベースが絡み合うキラーチューン。サム・シェファード自身は、かつてはセオ・パリッシュやフォー・テットなどに共振していたようであるが、“LesAlpx”はテンダーロニアス以上にデトロイティッシュで、あたかもペーパークリップ・ピープルの“Throw”をアップデートしたかのようだ。後半の展開は69名義の“Rushed”かさもなければデリック・メイ風ですらある。もう1曲“Coorabell”もまた、90年代のカール・クレイグにアクセスしている。スペイシーなシンセサイザーとミニマルな4/4キックドラムのメトロノーミックなビートのコンビネーションで、それはダンスのためにある。

 フローティング・ポインツは「Kuiper」やDVD作品『Reflections』以降、ロックのほうに向かっていた。しかし、ここにきて彼は初心に帰ったかのように、エレクトロニック・ミュージックの世界に戻ってきた。

NEWS